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バファリンは一包化しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分52秒で読めます.
6,324 ビュー. カテゴリ:バファリンの吸湿性
バファリンの添付文書の「取扱い上の注意」には、「吸湿により分解されますので、アルミシートで包装された状態のままで患者に渡してください」と記載されており一包化に関しては勧められない。
私の薬局では、吸湿性を考えて、シートのまま渡していますが、短い日数であれば医師の指示通り分包するというところもあるようです。
何日くらいなら問題無いのだろうか。
2~3 週間目からわずかに変色を認める、らしい。
しかし、インタビューフォームを見る限り、開封後8週間経っても分解率1%程度なので、薬の効果としては問題無さそうなレベル。
一包化加算は算定できないし、変色とか酸っぱい臭いが気になるという患者さんにはシートで渡した方が良いでしょう。
きちんと説明さえすれば、コンプライアンスの良い患者さんには、一包化しても良さそうです。
一方バイアスピリン錠にはバラ包装もあり、とくに添付文書上、一包化不可の記載もないので、疑義照会してバイアスピリンに変更してもらうというやり方もあります。
医療用とOTCのバファリンは違う?
バファリンといって一般の人が思い浮かべるのは、「頭痛に~」のバファリンでしょう。
市販のバファリンA錠にはアスピリンが330mg入っています。
医療用のバファリンは330mgと81mgの2種類があります。
昔この81mg錠のことを小児用バファリンと呼んでいました。
現在小児の頭痛にアスピリンが使われることはほとんど無いでしょう。
ライ症候群とかインフルエンザ脳症とかあるので。
市販では小児用バファリンというのがまだありますが、これはアスピリンではなく、アセトアミノフェンを使っています。
医療用のバファリンを処方されている患者さんのほとんどは81mgを使っていると思われます。
頭痛にではなく、血が固まらないように。
そのため、市販のバファリンでも大丈夫じゃないか?と考えた患者さんが医療用の81mgの代用に330mgを使ってしまうケースもあるようです。
気をつけましょう。
バファリンの半分は優しさでできている?
「バファリンの半分は優しさで出来ています」というキャッチコピーが有名ですが、この「優しさ」というのは、胃に優しい、という意味です。
バファリンには、主成分のアスピリンのほかに、胃の副作用予防のために制酸薬である「ダイアルミネート」という成分が入っています。
市販薬のバファリンの場合は小型化するためにダイアルミネートではなく、ダイバッファーという成分が使われているようです。
しかし、量的には半分も入ってません。
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