更新日:2016年12月31日.全記事数:3,117件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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やけどにステロイドはダメ?


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やけどにステロイドはNG?

軽いやけどにリンデロンVG軟膏はよく見る処方です。
個人的にあまり好きではありませんが。

深いやけどにステロイドを使ってはいけないと言われる。

リンデロンVGや他のステロイド外用剤の添付文書には、禁忌の項目に、

潰瘍(ベーチェット病は除く),第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され,治癒が遅延するおそれがある。]

という記載がある。

第2度熱傷ってどのくらいだ?と思いグーグルで画像検索するとグロいのでお気を付けください。
これは病院行かなきゃダメだな、ってレベルです。

ステロイドで皮膚の再生が抑制される。
そもそも炎症という反応が、生体防御反応で、血行を促進し皮膚の再生を促しているわけです。
その炎症を抑えるということは、皮膚の再生が抑制される、皮膚が薄くなるなどの副作用を起こすことを意味します。
アトピーの患者などでは、皮膚の薄い顔などに強いステロイドを使い続けると、血管が浮き出たようになってきます。

また、ステロイドによる免疫抑制作用で、傷口から感染しやすくなるということも、深いやけどにステロイドを使うべきではないという理由に挙げられます。

第1度熱傷にはステロイドも使われるので、痛みを訴える患者には、医師が処方することもあります。
しかし、塗り薬を使えば治る、と思ってせっせこステロイド外用薬を塗り続けるのは止めましょう。
治すための処方ではなく、症状を抑えるための処方ですから。

軽いやけどにはリンデロンVG軟膏?

抗生物質含有ステロイド外用剤は、ステロイド単独外用剤にくらべ、中等症以上の湿潤性湿疹・皮膚炎群に対して、その初期の効果においてのみ有意差があったとされていますが、軽症例や長期の外用効果については有意差がないといわれています。一方、当初から抗生物質含有の有無によっても差は無かったという報告もあります。
抗生物質に対する菌の耐性化、さらには経皮感作性の問題などを考えれば、今日、抗生物質含有ステロイド外用剤を第一選択とするべき皮膚病変はないと思われます。

抗生物質に対する菌の耐性化

皮膚に抗菌薬を外用した場合、比較的容易に耐性菌を誘導ないし選択することが知られており、頻用されることにより耐性菌は必ず増加します。
欧米ではフシジン酸ナトリウム含有製剤の使用頻度が高く、近年その耐性菌の増加が問題となっています。
耐性菌を最も生じやすいのはアミノグリコシド系薬で、高度の耐性菌が突然発生しますが、硫酸ポリミキシンBでは、耐性化は少ないとされています。
ポピドンヨードなどの消毒薬は、抗菌薬のような微生物に対する選択毒性がなく、耐性の問題はないとされていましたが、近年耐性菌の問題が指摘されるようになりました。

経皮感作性の問題

抗菌薬による接触感作が成立し、アレルギー性接触皮膚炎が生じることは少なくなりません。
接触皮膚炎の既往のある患者さんに、同一抗菌薬、あるいは交差感作性のある抗菌薬を経口的、あるいは注射薬として全身投与した場合、湿疹型薬疹を生じることが知られています。

アミノグリコシド系薬は経皮感作能が高く、ストレプトマイシン硫酸塩とカナマイシン硫酸塩がとくに高いとされており、今日では外用薬としてはほとんど使用されていません。
フラジオマイシン硫酸塩の感作性も比較的高いとされています。

抗菌外用薬は、感染防御の観点から皮膚バリア機能が障害された皮膚に使われることが多いことから、その感作性は一層高まることが推定され、特に注意が必要です。
消毒薬による接触皮膚炎もよく知られており、クロルヘキシジングルコン酸塩によるアナフィラキシーショックは有名です。

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