更新日:2017年1月22日.全記事数:3,094件

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ACE阻害薬が認知症に効く?


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血圧降下剤に認知症抑制の効果

血圧降下剤に認知症抑制の効果、認知力向上も?アイルランド研究 国際ニュース AFPBB News

【7月31日 AFP】ある種の血圧降下剤には、高齢者の認知症の進行をわずかに抑制する効果があり、認知力をわずかに高める効果もあるかもしれないとの研究論文が26日、英医師会雑誌(BMJ)のオンライン医学誌「BMJ Open」に発表された。

 アイルランド・コーク(Cork)の医師らは、カナダ・オンタリオ(Ontario)州にある2か所の大学病院の記憶外来で行われた先行研究のデータを分析した。

 同研究では、認知症の一種のアルツハイマー病と診断された平均年齢70代後半の患者361人を対象に、1999年から2010年までの期間、2種類の標準的なテストを使用して認知能力の追跡調査を行った。うち85人が、調査に登録した時点で、「CACE-I」の名でよく知られる抗高血圧薬、中枢作用性アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を以前から服用していた。

 アイルランドの研究チームの分析によると、この85人の患者には、CACE-Iを服用していない他の患者に比べて、認知症の進行速度がわずかながら減速する傾向がみられた。

 さらに研究チームは、患者30人に新たにCACE-Iを処方し、投薬治療期間の最初の6か月間に認知力の評価を行う小規模な独自調査も実施した。その結果、CACE-Iを服用していない患者に比べて、服用患者らの認知能力がわずかに向上したことがわかった。こうした向上傾向が確認されたのは今回が初めて。

「この差異は小さく、臨床的有意性も不明確だが、長年にわたって持続させれば、複合作用によって有意な臨床効果が得られるかもしれない」と論文は述べている。

 ただし、認知力向上の傾向が生じた原因は不明であり、副作用の可能性を考慮すると、CACE-Iの無制限の使用は控えるべきだと、研究チームは注意を促している。

 2009年に米国医師会(American Medical Association)の内科専門誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Archives of Internal Medicine)」に発表された研究結果では、認知力の減退をさらに大幅かつ長期に抑制する効果がCACE-Iにあることが報告されている。この研究では、患者1000人以上を対象とした比較調査で、CACE-Iの服用期間1年当たり、認知力の減退が65%抑制される可能性が指摘された。

中枢作用性アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬(CACE-I)ってなんだろう。

脳内移行性のACE阻害薬

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①脳内移行性のACE阻害薬
(商品名:コバシル、カイトリル、ロンゲス、プレランなど)
②非脳内移行性のACE阻害薬
(商品名:レニベース、タナトリル、コナン、チバセンなど)

脳内移行性(中枢作用性)ACE 阻害薬は認知症のリスクを減らし、非脳内移行性(非中枢作用性)ACE 阻害薬はリスクを上昇させることが報告されています。

知らなかった。

レニベース、タナトリルあたりが近隣では処方頻度高い。

高齢者には中枢移行性のACE阻害薬のほうがいいってことかな。

ACE阻害薬と認知症

血圧や体液の恒常性の維持に関連することで知られるレニン・アンジオテンシン系(RA系)は、末梢循環系とは別に、脳内にも存在することがわかっています。

脳内のRA系は、大脳の認知機能に関与しており、アルツハイマー患者やその前段階の軽度認知障害患者では、脳内のACE活性が亢進していることが国内外の研究で確認されています。

ACE活性が亢進すると、脳内でのアンジオテンシン?の産生が過剰になり、その結果、脳内神経細胞からのアセチルコリンの遊離が抑制されて、認知機能の低下が起こるのではないかと考えられています。

また脳内ACE活性の亢進は、ACEの基質の一つであるサブスタンスPの分解を促進します。

サブスタンスPは、アミロイドβ蛋白の分解酵素であるニュートラルエンドペプチダーゼ(NEP)でも代謝されます。

ACE阻害薬で脳内のACE活性を低下させてサブスタンスPが増えれば、NEPの活性が亢進し、アミロイドβ蛋白の脳内での蓄積が抑制される可能性があります。

認知症にコバシル

認知症にコバシル。なぜ? 日経DI掲載クイズ QUIZ 薬剤師さんなら簡単? ちょいむず?

ACE阻害薬のうち、脳内移行性が確認されているペリンドプリル(コバシル)やカプトプリルは、アルツハイマー病患者さまにおける認知機能低下抑制効果を示すとする論文があります。効果発現の機序は不明ですが、以下のように推測されています。
①脳組織親和性ACE阻害薬が脳内に過剰発現しているACE活性を抑制し、神経細胞シナプス間隙のアセチルコリン遊離を促進することで認知機能を改善する。
②アルツハイマー病病態の本質であるアミロイドベータ蛋白の脳内蓄積を抑制する

へー。

だからといって、血圧も高くない認知症患者にコバシル飲ませる医者はいなさそう。

まあ、気休め程度に。

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