更新日:2016年12月21日.全記事数:3,190件.

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肝硬変にβ遮断薬?


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門脈

肝臓には門脈という太い血管が通っており、食道、胃、脾臓、腸からの静脈とつながっている。

肝臓内に血流障害が起こり、行き場を失った血液が門脈内の圧力を高める(門脈圧亢進)と、門脈内の血液は静脈を逆行して流れようとする。

食道静脈の血管壁の弱い部分を膨らませて瘤(静脈瘤)が発現する。

脾臓の肥大や腹水、腹壁静脈の怒張も現れる。

肝硬変患者の7~8割が食道静脈瘤を合併しているといわれている。

門脈圧の亢進が続くといずれ静脈瘤が破裂し、大量出血により死亡する恐れがある。

食道静脈瘤の破裂を防ぐために、内視鏡的に硬化剤を注入して静脈瘤を固めたり、食道静脈瘤を機械的に結紮することで静脈瘤を壊死脱落させるといった処置のほか、薬物療法により門脈圧を下げる治療が行われる。

β遮断薬と硝酸薬

門脈圧を低下させるためによく用いられるのが、β遮断薬と硝酸薬である。

β遮断薬としては、心臓非選択性の薬剤を使用する。

これは、アドレナリンβ1作用をブロックして心拍出量を抑えるだけでなく、腸管循環血液量を低下させることで、門脈への血流を減らすためである。

この目的でよく使用されるのがプロプラノロール(インデラル)やナドロール(ナディック)で、用量は心拍数を20~25%下げることを目安に調整する。

一方、一硝酸イソソルビド(アイトロール)は、β遮断薬との併用により、門脈圧をさらに低下させる目的で使用する。

初回出血の予防に用いる場合、β遮断薬の単独投与より、一硝酸イソソルビドを併用したほうが門脈圧をより低下できることが報告されている。

10~20mg/日から投与を開始することが多い。

参考書籍:日経DI2011.10

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