更新日:2017年1月21日.全記事数:3,169件.

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嚥下困難にアダラート?


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Ca拮抗剤と食道アカラシア

食道アカラシアは、食道体部の蠕動運動の消失および異常拡大と、下部食道括約筋(LES)の弛緩不全を特徴とし、そのために食事がうまくのどを通らなくなるという機能性疾患である。

大部分は原因不明の特発性だが、中には家族内に多発する遺伝性のもの、神経変性疾患に伴うものなどがある。
主な症状は、食道内に食物や唾液が貯留することによるつかえ感や口腔内逆流、気道内に誤嚥することによる呼吸器感染など。

また、食道内に滞留した食物による胸痛や、摂食障害による体重減少が起こることも知られている。
患者は10万人当たり1人程度と言われており、20~40歳代に好発する。

現在のところ根本的な治療法はなく、LES圧の低減を図り、通過障害を改善することが治療の目標となっている。
具体的には、薬物療法に加え、バルーンによるLESの強制拡張術、あるいはLES部の筋層切開などの外科手術が施される。

さらに最近では、LESの平滑筋内にボツリヌス毒素を注射し、興奮性神経を抑制させるといった治療法も試みられている。
食道アカラシアの薬物療法では、一般にカルシウム拮抗剤の投与が行われる。

カルシウム拮抗剤は血管拡張作用を有する降圧剤として、臨床現場で汎用されているが、その作用機序は、血管平滑筋細胞内へのカルシウムの流入を抑制することで、血管平滑筋を弛緩させるというものである。
その結果、血管の抵抗が軽減し、血圧が下がる。

一方、食道アカラシアの治療にカルシウム拮抗剤が使われるのは、LESの平滑筋にカルシウム依存性の収縮が見られるからである。
カルシウム拮抗剤の投与により、LES平滑筋へのカルシウム流入を抑制し、LESを弛緩させる効果が期待できる。
カルシウム拮抗剤の中で、食道アカラシアの治療に多く使われるのは、ニフェジピンの軟カプセル剤である。

これは、カプセル内のニフェジピンが液体であるため、かみ砕いて舌下に置くことで、口腔粘膜から効率よく吸収されるからである。
食道を通す必要がなく、作用発現までの時間の短縮化が図れる。
ニフェジピンを舌下投与した場合、投与後10~20分から効果が現れ、15~30分後にピークに達する。
したがって、食事の30分くらい前に服用することが望ましいとされている。
このほか、硝酸イソソルビドもLES圧を低減させる作用を有することから、しばしば食道アカラシアの治療に用いられる。
同剤は、LESに対する効果がニフェジピンより優れていると考えられているが、めまいや動悸、起立性低血圧などの副作用が出現する頻度が高く、また薬物耐性を生じやすいため、長期的な投与は難しい場合が多い。

食道アカラシアとは?

食道アカラシアという、食道壁内の神経の障害により食道の蠕動運動が障害され、下部食道括約筋が開かなくなり、食物の通過障害と異常拡張がみられる病気があります。

食べ物が飲み込みにくくなる病気です。
アカラシアに対しては、噴門・下部食道括約部(LES)を弛緩させるような薬が使われます。
比較的軽症には、抗コリン作動剤やカルシウム拮抗剤、硝酸・亜硝酸エステル系薬剤といったLES圧の低下作用を有する薬剤が使われることが多いです。
Ca拮抗剤はLESの平滑筋におけるカルシウム依存性の収縮を抑制し、LES平滑筋を弛緩させます。
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤も、NO阻害を介してLES圧を低下させます。

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