更新日:2016年12月21日.全記事数:3,169件.

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前立腺肥大症の人は風邪薬を飲んじゃダメ?


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前立腺肥大症と風邪薬

50歳以上の男性の2~3割は排尿困難を経験しています。

50歳以上の男性の8割ぐらいは前立腺肥大症です。

その全てに風邪薬を飲んではいけないと言うのはどうか。

前立腺肥大症には何段階か程度があって、残尿が発生する時期(残尿期)があるのです。

そういう場合に風邪薬を飲むと急性尿閉が起こりかねない。

それが危険なのです。

風邪薬を飲むと、膀胱の縮む力が抑えられます。

鼻づまりを治す成分には、膀胱の収縮力を抑えてしまう働きがあって、もともと排尿抵抗が高い状況でさらに排出量が弱まってしまうから、急性尿閉を起こします。

20歳ぐらいの人でも風邪薬で尿閉を起こすことがあって、前立腺肥大症だから風邪薬がいけないというわけではないのです。

もちろん「尿が出にくくなる可能性があります」という注意は必要ですし、「おかしいな、と感じたら、泌尿器科のお医者さんに相談してください」と超えがけはできるかも知れません。

ただ、風邪薬の作用時間は決まっているので、その作用時間が過ぎれば、ある程度改善していきます。

風邪で脱水にならないように水をたくさん飲んだら、当然尿が出ていきます。

そのようなときには、尿が出にくくなる症状が強くなるかもしれません。

PL顆粒で尿が出にくくなる

PL顆粒は抗コリン作用を有するプロメタジンメチレンジサリチル酸塩を含有しており、排尿困難を悪化させるおそれがあります。

そのため、「前立腺肥大などの下部尿路に閉塞性疾患のある患者」に対しては投与禁忌となっています。

麻黄で排尿障害?

前立腺肥大症には、PL顆粒などの総合感冒薬が禁忌となっている。
そのため、漢方薬の葛根湯なら安全だろうと、処方する医師も多いが、葛根湯に含まれるエフェドリンによる排尿困難の恐れもあり、葛根湯は前立腺肥大症に慎重投与となっているため、漢方薬なら安心とは言い切れない。

麻黄による排尿困難の作用機序:
麻黄にはエフェドリンが含まれる。
エフェドリンはアドレナリンα受容体刺激作用によって膀胱括約筋を収縮し、β2受容体刺激作用によって膀胱平滑筋を弛緩し、腹圧性尿失禁の治療薬として用いられている。
しかしその一方で、膀胱括約筋の収縮の程度によっては排尿困難を発症しうる。

前立腺肥大症の患者には、麻黄を含まない桂枝湯などが勧められる。

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