更新日:2017年1月21日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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低血糖のとき砂糖をなめてもダメ?


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低血糖時の糖分摂取

糖尿病の薬は血糖値を下げるので、血糖を下げすぎた時、低血糖になる危険があります。
そのときには糖分を摂取して、対処します。
糖分というと甘いものを想像して、砂糖や飴をなめればいいと思う人もいるかも知れません。
それでいい場合もありますが、ダメな場合もあります。
ダメな場合、それはα-グルコシダーゼ阻害薬(ベイスン、グルコバイ、セイブル)という薬を飲んでいる場合です。

ブドウ糖

α-グルコシダーゼ阻害薬はニ糖類(ショ糖や乳糖、麦芽糖など)からブドウ糖に分解するのを防ぐ薬です。
そのためブドウ糖ではなく、砂糖を摂取しても、分解されにくくなっているので、症状はすぐに治まりません。
では同じ単糖類の果糖を摂取してもいいのか?
果糖だとブドウ糖に比べて血糖値が上がりにくいらしいです。
ブドウ糖を携帯しておくのが一番ですが、その場に無ければ、砂糖だろうが果糖だろうが飲むほうがいいです。

アメじゃダメ?

低血糖時の対応としては、意識があり、口から何か飲める時は、砂糖10~20gをお湯や水に溶かして飲みます。
ブドウ糖ならその半量が目安です。
固形やゼリー状のブドウ糖がある場合は直接口に入れるようにします。
また、ブドウ糖を含む缶ジュースなどでもかまいません。
10~15分で回復しない時は、同じ対応を繰り返します。
αグルコシダーゼ阻害薬を服用している場合は、砂糖では回復に時間がかかることがあるため、原則としてブドウ糖またはブドウ糖を多く含む飲料を摂るようにします。
無償提供できるブドウ糖がαグルコシダーゼ阻害薬を発売しているメーカーより提供されていますので、薬局でぜひ用意しておき、αグルコシダーゼ阻害薬を服用している方には必ず渡すようにします。
また、最近ではαグルコシダーゼ阻害作用を有する特定保健用食品などがあるため、患者がそれと気付かずこれらの食品を摂取している可能性も考えられることから、「低血糖発生時の対応はブドウ糖で」としておいた方が安全かも知れません。
低血糖時の対応を聞いてみると、あめやジュースが多い。
あめは溶けるまでに時間がかかり、意識が低下している状態では気道に詰まらせる危険性もあって、あまり勧められていませんが、患者の中では、まだ「低血糖=あめ」という考えが根強いようです。
その一方で、ブドウ糖の普及率は予想外に低く、薬局での積極的な情報提供が望まれます。
口から飲めないほど意識レベルが低下している場合には、救急車を呼び、医療機関で処置を受けることが必要となりますが、応急処置として、ブドウ糖や砂糖を唇と歯茎の間やほおの内側に塗りつけてもらうなどの方法もあります。
ただし、意識レベルが低下するほどの低血糖が起こった場合には、応急手当によって回復しても、低血糖の再発、遅延性の意識障害が発現する可能性があり、回復後も医療機関を受診することが必要とされています。
自分の意識がおかしいと感じた時は、低血糖の可能性があることをあらかじめ家族など身近な人に伝えておき、早期発見や対応に協力してもらうようにしましょう。

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