2018年9月18日更新.3,327記事.5,530,374文字.

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高アンモニア血症にカナマイシン?

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抗菌薬と高アンモニア血症

カナマイシンはアンモニア産生腸内細菌を抑制し、高アンモニア血症を治療するために用いられている。

アミノグリコシド系の抗生物質で、細菌の蛋白合成を阻害し、抗菌作用を示しますが、特に腸管感染症の原因菌である大腸菌、赤痢菌に抗菌力を示します。

通常、感染性腸炎の治療に用いられます。

適応は感染性腸炎のみですが、臨床では非代償性肝硬変における高アンモニア血症の改善の目的で繁用されています。

なお、カナマイシン硫酸塩の副作用は、アミノグリコシド系抗生物質に共通の第8脳神経(聴力と平衡感覚)の障害と腎障害です。

カナマイシンの長期連用は避けるべき?

抗菌剤の長期連用は避けるべきである。

カナマイシンの添付文書にも、

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

と書かれている。

耐性菌の問題です。
患者自身は長期連用による副作用を心配しますが、カナマイシンは体内にはほとんど吸収されず、腸管内のみで効果を発揮するので、あまり心配はいらない。

肝性脳症と抗菌薬

肝性脳症の予防では、血中アンモニア濃度の上昇を防ぐために、腸内アンモニア産成菌の殺菌を目的とした抗菌薬の大量経口投与が行われる。

抗菌薬のうちカナマイシンは、腸管からの吸収が極めて少ないため、腸内細菌の殺菌を目的とする肝性脳症の治療に適している。
また、同薬は、血中に移行しにくいので、長期間大量投与しても聴器毒性や腎障害などの副作用が起きる可能性が低いという利点もある。

ピロリ菌除菌で肝性脳症が改善?

肝性脳症という病気は、腸で発生するアンモニアなどの有害物質が、肝臓でうまく処理されず、血液の中にたまることが原因と考えられています。

胃のピロリ菌が出しているアンモニアも、肝性脳症の原因になることがわかってきました。

ピロリ菌を退治した結果、肝性脳症の症状がよくなったという報告もあります。

参考書籍:日経DIクイズベストセレクションSTANDARD篇

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