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アミノレバンとヘパンの違いは?
公開. 更新. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約2分7秒で読めます.
9,430 ビュー. カテゴリ:ヘパンとアミノレバン
肝不全用の栄養剤にヘパンとアミノレバン、リーバクトなどがある。
リーバクトはバリン、ロイシン、イソロイシンの必須アミノ酸のみの栄養剤。
BCAAってやつです。BCAAとはBranched Chain Amino Acid=分岐鎖アミノ酸のこと。骨格が一部分岐した分子構造をもつアミノ酸で、体内で作り出すことができない必須アミノ酸。筋肉中のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸のうち約40%を占めている。
肝硬変の患者さんは、肝機能の低下に伴い、肝臓の代わりに筋肉でアンモニアが処理される。その際にBCAAが使用されます。
また糖質の肝臓での貯蓄が低下し、エネルギー不足となった時にBCAAが使われ、BCAAが低下します。栄養状態の改善や肝臓でのタンパク質合成促進のため、不足したBCAAを補給する目的として、リーバクトやアミノレバンENが使われる。
ヘパンやアミノレバンはこのBCAAの比率を高めた栄養剤。
リーバクトは3つのアミノ酸のみの成分栄養剤なので1回の服用量は少ない。リーバクト配合顆粒は1包4.15gである。水に混ぜなくても、少しずつ口に入れて飲むことはできる。
ヘパンやアミノレバンは半消化態栄養剤で、ヘパンが1包80g、アミノレバンが1包50gと、量が多いので、水に溶かして飲む必要がある。
経腸栄養剤は、消化吸収の窒素源の形態によって成分栄養剤、消化態栄養剤、半消化態栄養剤にわけられる。
成分栄養剤は、窒素源がアミノ酸のみで構成され、ほとんど消化を必要とせずすべての成分が化学的に明確な組成からなっている。
消化態栄養剤は、窒素源にアミノ酸のほかジ・トリペプチドなどを含み、吸収効率はむしろ成分栄養より良いとされている。
半消化態栄養剤は、窒素源がタンパク質であり、消化の過程が必要である。
ヘパンの窒素源はアミノ酸のみなので成分栄養剤。ED(elemental diet)は成分栄養剤の意味。アミノレバンはゼラチン、カゼインなどの蛋白質を含むので半消化態栄養剤。
フィッシャー比は、ヘパンEDが61、アミノレバンENが38。フィッシャー比とは、BCAA/AAA=BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)とAAA(フェニルアラニン・チロシン)の比率。
ヘパンEDは脂質のエネルギー比率が8%と少なく、アミノレバンENは15%である。
アミノレバンENは、ヘパンEDに比較して蛋白質の含有量が多く(分岐鎖アミノ酸も増量)1日3回投与用に調整してあるため、肝不全食など蛋白制限食の患者への投与によいとされています。
これに対してヘパンEDは肝不全患者に欠乏しがちなアルギニンが増量されており、1日2回投与用に調整してあり蛋白含有量が押さえてあるため、肝不全が重症でなく蛋白制限のない患者の補食によいとされています。ただし、アミノレバンENに比較して、分枝鎖アミノ酸の含有量も少ないため注意が必要です。
カロリー的にはどちらも1日600キロカロリーくらい。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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