2018年9月18日更新.3,327記事.5,528,363文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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まれに起こるってどのくらいの頻度?

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副作用の発現頻度

OTC薬の添付文書に、「まれに副作用が起こることがあります」「ときに副作用が起こることがあります」ということが記載されています。

医療用の添付文書では、「0.1%未満」、「1~5%未満」、「頻度不明」と、具体的に書かれている。

一般に使用説明書に記載されている副作用の割合は、「まれ」「ときに」「○○が起こることがあります」と3段階で示されています。

「まれ」「ときに」という言葉はあいまいなので、はっきりとした数字でなければ副作用の頻度はわからない。

「まれ」は0.1%未満、「ときに」は0.1~5%未満、「○○が起こることがあります」が頻度不明。

1000人に1人に起こる副作用を説明すべきか。

Q: 副作用の発現頻度の表現で「まれに」などあるが,何%くらいか?

A:「医療用医薬品の使用上の注意記載要領について」(平成9年4月25日,薬発第607号薬務局長通知)において,「重大な副作用」の記載にあたって,発現頻度はできる限り具体的な数値を記載することとし,副詞によって頻度を現す場合には,「まれに(0.1%未満)」,「ときに(5%以下)」等,数値の目安を併記するよう努めることとなっている。質疑応答 2009年5月

滅多にない、と言い換えても良いのかな。

5%は偶然か必然か?

5%の確率というのは多いのでしょうか、少ないのでしょうか?

科学者はよく、「95%の確率で」と言います。

これは統計学の有意水準でよく5%が使われるからです。

有意水準とは、ある仮説を棄却するかしないかを決める基準の確率です。

偶然なのか、そうではないのか。

で、有意水準は1%とか5%とか10%とか、ケースバイケースで使われるわけで。

この数字にあまり深い根拠はありません。

感覚的に5%って結構多いような気もします。

でも「99%の確率で」と言われても、反論する人は反論するでしょうし。

すべての薬は毒である

「すべての薬は毒である」
といいます。

これは、もともとスイスの医師であり錬金術師でもあるパラケルススの言葉です。
「すべての物質は毒である。毒でないものなどない。まさに用量こそが毒と薬を区別するものだ」といいました。

まさしくそうですね。
医師は治療のために薬を処方しますが、薬剤師は毒が処方されているかも知れないという目で処方を見なければなりません。

薬の副作用は製薬会社の責任?

例えば、眠気の出るアレルギーの薬が処方されて、車を運転して事故を起こした場合、薬の副作用が原因としてメーカーを訴えることができるでしょうか?

医者や薬剤師の説明不足として、責任を問われるのでしょうか?

お酒は道路交通法で禁止されていますが、風邪薬や抗アレルギー薬を飲んでも運転してはいけないと法律に明記されているわけではありません。

普通の寝不足と同じように、眠気を感じたら路肩に車を止めて休む、という基本的な行動を取らなかった患者さんの自己責任ということになるでしょう。
しかし今後は、訴訟が増えてくると薬剤師の説明責任が厳しく追求されてくるかも知れません。

副作用を説明するとコンプライアンスが下がる?

睡眠薬を処方された患者で、副作用に不安を持つ人は多いです。

「一生止められない」という不安が多いようです。

依存性の問題ですね。

3日程度服用した後で勝手にやめてしまい、反跳性不眠などの副作用が発生すると、ますます不信感が増します。

無責任に「大丈夫です」と説明せずに、「依存性は起こるけれど、お医者さんはこのように中止方法を知っていて、その通りにやれば間違いなくやめられる」と説明したほうが良いです。

副作用は伝えない方が良い?

副作用の頻度としては5%以下のものが多い。
個人的には、10%以上の患者で起こり得るような副作用については伝えた方が良いと考えるが、稀に起こるよな副作用については伝えない方が良いと考えている。

抗てんかん薬の稀な副作用を伝えなかったケースでの判例があるが、具体的な副作用を伝えるのではなく、多様な副作用を要する医薬品については、おおまかに「体に合わない人もいるので、何か変わったことがあれば医師にお伝えください」程度のことを伝えればよろしかろうと思う。

安易に副作用の話をして、服用を妨げる、コンプライアンス低下につながるようなことは避けた方が良いと考える。
ある意味事なかれ主義ではありますが。トラブルは事前回避できたほうがよい。

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