更新日:2016年12月31日.全記事数:3,136件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

とびひの原因はMRSA?


スポンサードリンク

とびひとMRSA

伝染性膿痂疹(とびひ)におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の割合は、実に3割を超えているとのこと。
MRSAはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌のことですが、メチシリンだけでなく、大半のペニシリン系・セフェム系抗生物質(βラクタム剤)にも耐性であり、βラクタム剤以外の抗菌剤にも耐性を示します。
昔はリンデロンVGで簡単に治ったそうですが、今はなかなかそうはいかないらしい。
たかがとびひ、と侮れない状態になっています。

MRSAは怖い?

とびひの原因の3割はMRSAと言われているように、皮膚科領域で分離される黄色ブドウ球菌の20~40%がMRSAであるといわれています。
MRSAというと抗生物質が効かない、怖い菌というイメージがあります。
しかし、皮膚科領域で分離されるMRSAは、一般的に院内感染を起こして問題となる多剤耐性の院内獲得型MRSA(HA-MRSA)ではなく、βラクタム系薬に対しては耐性ですが、それ以外の薬剤には感受性を示す市中獲得型MRSA(CA-MRSA)が大部分です。
海外のCA-MRSAは白血球破壊毒素(PVL)を産生し、重篤な肺炎などの感染症を引き起こしますが、日本ではCA-MRSAのほとんどがPVLを産生しないため、重篤化するリスクは低いのが現状です。

とびひと抗菌薬

外用抗菌薬は、皮膚の水疱に直接塗布することで原因菌を殺菌する。
近年、ゲンタマイシン硫酸塩(ゲンタシン)に原因菌が耐性を示し、治療が無効であることが多いため、フシジン酸ナトリウム(フシジンレオ)やテトラサイクリ
ン塩酸塩(アクロマイシン)、ナジフロキサシン(アクアチム)などの軟膏が処方される頻度が高い。

一方、内服抗菌薬は一般に皮疹の拡大傾向が強い場合に処方される。
黄色ブドウ球菌に感受性のあるセフェム系やペネム系の抗菌薬が第一選択となる。
しかし、感染者の20~40 % からメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA) が分離されたという報告がある。
このためセフェム系抗菌薬を3~4日投与しても皮疹の乾燥や痂皮化が認められない場合にはMRSAの感染を疑い、処方が変更されることが多い。

その場合、ホスホマイシンカルシウム水和物(ホスミシン)、スルタミシリントシル酸塩水和物(ユナシン)、クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物(クラバモックス)、ノルフロキサシン(バクシダール)などが単剤または併用で用いられる。

参考書籍:日経DI2014.6

スポンサードリンク

コメントを書く

カテゴリ

プロフィール

IMG_0670
名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
勤務地:さくらんぼ県
好きな言葉:「三流の自覚持って社会人失格の自覚持ってプロの仕事しましょう」
follow us in feedly

人気の記事

最新の記事

資料

検索

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

スポンサードリンク