更新日:2016年12月21日.全記事数:3,190件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

鉄剤で歯が黒くなる?


スポンサーリンク

鉄をお茶で飲んじゃダメ?

従来、鉄剤を服用している患者には、お茶を飲んではいけないという指導が行われており、一般にも広く知られている。

これは、お茶に含有されるタンニンと鉄イオンが難溶性のキレートを形成し、消化管からの鉄の吸収が低下するからである。

鉄剤の添付文書でも、「タンニン酸を含有する食品等」が併用注意になっている。

しかし実際には、鉄の吸収効率を考えて「禁茶」の指導をするよりも、服薬を継続させることの方が重要だという意見も多くなっている。

実際、現在使用されている鉄剤は鉄含有量が多いため、お茶の影響で鉄剤の吸収が多少低下しても、治療効果には影響がないと考えられている。

このような考えから、お茶の服用を禁じないだけでなく、あえて「お茶と一緒でも構わない」と話し、食後の服用を習慣づけるという指導も行われているようである。

鉄で歯に色がつく?

鉄剤をお茶で服用すると、歯が黒褐色に着色する。

ヒト抜去歯を使った実験では、2%クエン酸第一鉄溶液だけに浸した場合は着色しなかったが、0.2%タンニン酸溶液、2%クエン酸第一鉄溶液の順に浸したところ、歯表面が黒色に着色したことが報告されている。

この着色は、軽度なものは炭酸水素ナトリウム(重曹)によるブラッシングで、高度なものは、歯科的な研磨処置で除去できたという。

歯牙着色の機序は不明な部分もあるが、鉄とタンニンが反応して生成されるタンニン酸第三鉄は、いわゆる「おはぐろ」に使われる黒い色素と同じ成分であることから、鉄剤とタンニンを含む緑茶などを同時に服用することで、タンニン酸第三鉄が歯の表面に付着するものと推測される。

参考書籍:日経DI2003.2

スポンサーリンク

関連する記事

コメントを書く

カテゴリ

プロフィール

IMG_0670
名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
勤務地:さくらんぼ県
好きな言葉:「三流の自覚持って社会人失格の自覚持ってプロの仕事しましょう」「時間は有限、努力は無限」
follow us in feedly

人気の記事

最新の記事

資料

検索

スポンサーリンク

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ