家族歴を聞くべき薬一覧

家族歴の聴取が必要な薬

服薬指導で、本人の病歴を聞くことはありますが、家族の病歴まで聞くことはほとんどないだろう。

聞かれた方も、何のために聞くのか「？」だと思う。
患者のほうから、「うちは癌家系なのよ」とか「心臓病が多いのよ」みたいなことを言われることはある。

しかし薬によっては、「〇〇の家族歴のある患者」に禁忌だったり、慎重投与となっている薬も存在する。

まず、抗精神病薬のオーラップの禁忌に、

先天性QT延長症候群のある患者、先天性QT延長症候群の家族歴のある患者、不整脈又はその既往歴のある患者［QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。］

と書かれている。

リタリンやコンサータの禁忌には、

運動性チックのある患者、Tourette症候群又はその既往歴・家族歴のある患者［症状を悪化又は誘発させることがある。］

と書かれている。

本人の病歴の聴取でさえ難しいことも多いのに、患者家族の病歴なんて、その本人が知っているかどうかさえ疑わしい。
よく知らない病名を言われても、「家族に確認しないとわかりません」としか答えようがない。

禁忌の記載があったのはこの3品目ですが、慎重投与まで広げるとさらに多くなる。

糖尿病の家族歴のある人は糖尿病になりやすいということ。