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産後にバセドウ病になりやすい?
公開. 更新. 投稿者:甲状腺機能亢進症/甲状腺機能低下症.この記事は約5分9秒で読めます.
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産後は甲状腺機能異常になりやすい
出産後甲状腺機能異常症といい、出産後に甲状腺機能亢進や機能低下などの異常を起こすことがあり、その頻度は全産後女性の4~5%とされています。
産褥1~3ヶ月に心悸亢進や発汗といった甲状腺中毒症症状を起こし、甲状腺ホルモン上昇・TSH低下を認める破壊性甲状腺中毒症が最も多く、出産後甲状腺機能異常症の半数を占めます。
この機能亢進は、多くは一過性です。
産後に発症するバセドウ病の多くは産褥3~6ヶ月から起こり、一部は永続的なバセドウ病に移行します。
また、出産後に甲状腺機能低下を示すものもありますが、一過性のものが大部分です。
出産後甲状腺機能異常症
出産後女性の5~7%に、甲状腺機能の低下または亢進といった異常が生じることが知られ、「出産後甲状腺機能異常症」と呼ばれる。
発症機序の詳細は不明であるが、妊娠中に胎児が拒絶されないよう抑制されていた免疫系が出産後に亢進し、それまで潜在していた自己免疫性甲状腺炎が増悪するものと考えられている。
出産後間もなく発症するバセドウ病は、出産後甲状腺機能異常症の約1割を占め、およそ半数は自然軽快する。残り半数も、抗甲状腺薬により比較的短期間で寛解しやすい。
バセドウ病とは、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体に対する抗体が産生され、この抗体が甲状腺を刺激し、過剰に甲状腺ホルモンが産生される自己免疫疾患である。
動悸、発汗過多、手指振戦、体重減少などの自覚症状に加え、甲状腺のびまん性腫大や眼球突出などの症状が出現することもある。
バセドウ病の治療は、わが国では抗甲状腺薬を中心とする薬物療法がまず行われる。
甲状腺ホルモンの合成を阻害する抗甲状腺薬には、チアマゾール(メルカゾール)と プロピルチオウラシル(チウラジール、プロパジール)があるが、薬効が強いなどの理由から、チアマゾールが第一選択薬とされることが多い。
しかし、両薬剤とも甲状腺機能正常化までに約1~2カ月を要することから、重症の場合には、しばしばヨ-ド剤が併用される。
大量(10mg以上)のヨウ素服用により、甲状腺ホルモンの合成や分泌が速やかに抑制されるからである。
ただし、ヨード剤は即効性があり副作用もないが、約3~4週間で効力を失うエスケープ現象が比較的多く起きてしまうため、治療開始時に補助的に用いることが多い。
また、心悸亢進症状が強い場合は、プロプラノロール塩酸塩(インデラル)などのβ遮断薬が処方される。
一方、出産後バセドウ病の授乳婦は、乳汁移行性も考慮される。
抗甲状腺薬は、乳汁移行性が低いプロピルチオウラシルが選択されることが多い。
実際には、プロピルチオウラシルが450mg/日、 チアマゾールが20mg/日以内なら、 乳児への影響は無視できると考えられている。
プロプラノロール塩酸塩の投与が必要な場合には、授乳を中止させるのが一般的で、添付文書にもその旨の記載がある。
また、ヨード剤を服用する場合も授乳を中断させる。
ヨード剤は乳汁移行性が高く、乳児の甲状腺機能に影響を与える恐れがあるからである。
イライラするのはバセドウ病?
いらいら、動悸、発汗。
更年期障害かと思っていたら、甲状腺機能亢進症だったなんてことがなくはない。
違う病気ですが、症状は似ている。
甲状腺の機能が亢進すると体に必要な甲状腺ホルモンが必要以上に産生されます。
過剰な甲状腺ホルモノは新陳代謝を高め活動的になるのですが、精神が高ぶって興奮しやすく、集中力が低下しそわそわと落ち着かなく、せっかちでイライラした感じとなります。
特に子供の場合、落ち着きのない子供として先生から注意されることもあります。
甲状腺ホルモンを正常に戻せば以前にように元気になれます。
バセドウ病患者は疲れやすい?
うちの奥さんもバセドウ病なのですが、疲れやすいようです。
甲状腺ホルモンは体の新陳代謝を活発にして元気を保ち、生命を維持する働きがあります。
そのため、甲状腺機能亢進症であるバセドウ病の患者さんでは新陳代謝が活発であると言えます。
新陳代謝が活発、というとなんだか体にいいようですが、活発すぎるのも問題です。
常に全力で走っているような状態なので、ほとんどの患者さん(約7割)は「疲れやすくなった」と言います。
男性はバセドウ病にならない?
甲状腺疾患は女性に多く、男女比は1:5程度です。
好発年齢は20~40歳代ですが、小児や高齢者も少なくありません。
甲状腺疾患は、主にホルモン分泌が増大する機能亢進症と、ホルモン量が減少する機能低下症に大別できます。
甲状腺機能亢進症の原因は、自己免疫疾患(バセドウ病)、甲状腺腫瘍(プラマー病)、甲状腺炎などがありますが、機能亢進症患者の9割以上はバセドウ病です。
男性でもバセドウ病にかかります。
罹患率は女性が男性の4~5倍であり、好発年齢は20~40歳代とされています。
甲状腺疾患全体では、女性は男性より9倍多く発症します。
女性では、甲状腺機能亢進症は200~300人に1人、甲状腺機能低下症は20~30人に1人の割合で見つかるとされています。
妊娠中はチラーヂンS増量する?
胎児の甲状腺が発達する前に、母体の甲状腺ホルモンが不足すると、胎児の甲状腺に問題がなくても出生児の精神神経学的な発達が遅れるという知見がある。
そのため、甲状腺機能低下症の女性で妊娠が判明したら、より積極的に治療が行われる。
一般に、甲状腺機能低下症に対しては、レボチロキシンナトリウム(T4)の補充が行われる。
妊娠後、母体の甲状腺ホルモンは胎盤を通過し、胎児にも移行する。
この際、十分な量の甲状腺ホルモンの移行が胎児の発育に不可欠である。
健常な女性では、妊娠初期に甲状腺ホルモンの分泌量が増加する。
これは、この時期、胎児の甲状腺がまだ不完全であり、甲状腺ホルモンの不足分を補うことが目的である。
胎児自身の甲状腺ホルモンが発達する妊娠12週目あたりまでは、非妊娠時に比べて甲状腺ホルモンの需要量が30〜50%増加する。
妊娠中にイソジンガーグルを使っちゃダメ?
うがい薬といえばイソジンガーグル。
イソジンに含まれているヨードは甲状腺ホルモンの原料になる物質で、海藻類(コンブ、ワカメなど)に多く含まれています。
このヨードの摂取量は少なすぎても多すぎても甲状腺機能の異常を起こします。
海に囲まれた日本では海藻類の摂取不足になることは少ないので、過剰摂取に注意しなければなりません。
妊娠中にヨードを過剰摂取した場合、母親だけでなく子供の甲状腺機能にも影響を及ぼします。生まれてきたときに一時的に甲状腺の機能が低下する可能性があります。
ただ先天性の甲状腺機能低下症とは違って一時的なので、その後の成長に影響はありません。
しかし、面倒な検査や不必要な薬の服用をしなければならなくなるのは嫌ですね。
イソジンガーグルの添付文書には、特に妊娠中の使用について注意はされていません。
よほど使いすぎない限りは問題ないと思われる。
しかし、つわりなどで、頻繁にうがいする妊婦もいると思われ、過剰な使用については注意を要する。
可能であれば他のうがい薬を紹介するが、アズレンには消炎作用はあるが、殺菌作用は無い。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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