2024年12月18日更新.2,481記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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アレロックは速く効く?

抗ヒスタミン薬の速効性は?

抗ヒスタミン薬で一番強いのはどれ?と聞かれることもあるが、強さを単純に比較することはできない。「弱い薬」「もっと強い薬がある」と言うと医師の治療に影響を与える可能性もあるので軽々しくは言えない。
一長一短だと思っているが、アレロックの評判はよい。

花粉症などに使われる第二世代の抗ヒスタミン薬としては、アレグラやクラリチンなど、中枢への移行の少ない、眠気の少ない薬が好まれて使われる。

一方、皮膚科で使われる抗ヒスタミン薬としては、アレロックやタリオンなど即効性の期待できる薬の処方をみかける。かゆみが強い患者に対しては、ある程度鎮静作用が働いたほうが良かったりする。夜眠りたい場合とか。

ある程度眠気を感じる薬で、1日1回の持続タイプよりも1日2回の即効性タイプが効果を実感しやすいのだろう。

蕁麻疹などの強いかゆみがある場合、第2世代の抗ヒスタミン薬のうち薬効の立ち上がりが速い、すなわち最高血中濃度到達時間(Tmax)が短い薬剤の使用が望ましい。

医薬品名一般名TMAX (時間)T 1/2 (時間)用法
アレグラ60mgフェキソフェナジン2.29.61日2回
クラリチン10mgロラタジン2.314.51日1回
アレジオン20mgエピナスチン塩酸塩1.99.21日1回
エバステル10mgエバスチン5.515.11日1回
タリオン1mgベボタスチンベシル酸塩1.22.41日2回
ザイザル5mgレボセチリジン塩酸塩17.31日1回
アレロック10mgオロパタジン塩酸塩18.81日2回
ジルテック10mgセチリジン塩酸塩1.46.71日1回
アゼプチン2mgアゼラスチン塩酸塩416.51日2回
ゼスラン/ニポラジンメキタジン26.71日2回
セルテクト60mgオキサトミド2.610.11日2回
ザジテン1mgケトチフェンフマル酸塩2.86.71日2回
ダレン/レミカット2mgエメダスチンフマル酸塩3.171日2回

上記の第二世代抗ヒスタミン薬には皮膚のかゆみに適応があります。

アレロック、ザイザル、タリオンあたりが立ち上がりが早いので、かゆみに対する皮膚科領域の処方に適しているのでしょうか。
アレグラ、クラリチン、アレジオンあたりは耳鼻科領域で好まれるのかな、と推測。

最近OTCでもアレグラやアレジオンなどの第二世代抗ヒスタミン薬が販売されていますが、かゆみには適応が無いので注意する。

アレロックの用法

アレロックは抗アレルギー作用は強いですが、眠気の副作用も強いです。

そこで、通常1日2回服用のアレロックを、1日1回寝る前に服用させるという方法をとる医師もいるという。2錠を1日1回寝る前という用法です。

強い抗アレルギー作用が翌日の日中を通じて保たれ、しかも眠気がそれほど出ないといいます。

アレロックの用法は、

通常、成人には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

となっている。

しかし、1日2回の用法で、朝食後と寝る前、という指示をする医師も少ない。
朝夕食後がふつう。

処方例

アレロックOD錠5 2錠  
 1日2回朝食後と寝る前 30日分

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

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