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幼児用PL顆粒を幼児に使ってはいけない?
公開. 更新. 投稿者:風邪/インフルエンザ.この記事は約3分41秒で読めます.
2,683 ビュー. カテゴリ:幼児用PL顆粒
幼児用PL顆粒を処方する医者ってどうなの、と思いますが、商品が存在している限りいるのでしょう。
色々批判はあっても、便利な薬かも知れません。
この幼児用PL顆粒、2歳未満の乳幼児には禁忌です。
添付文書の禁忌には、
2歳未満の乳幼児
小児等への投与の項目には、
2歳未満の乳幼児には投与しないこと。[外国で,2歳未満の乳幼児へのプロメタジン製剤の投与により致死的な呼吸抑制が起こったとの報告がある。]
との記載がある。
幼児の定義は、「満1歳以上就学前の者」です。
しかし、幼児用PL顆粒は1歳の幼児には禁忌となっている。
皮肉なものです。
1歳児に使える風邪薬
幼児用PLは1歳児に禁忌になっていますが、市販の総合感冒薬では1歳児に使えるものもあります。
パブロンSゴールドは1歳児から大人まで使える。
相談されたらお勧めはしませんが。
幼児用PLの禁忌要因は抗ヒスタミン薬のプロメタジンですが、パブロンSゴールドに配合されている抗ヒスタミン薬はカルビノキサミンです。
こちらの安全性は高いとみて良いのか、あまり使われていないというだけなのかは定かではない。
小児に風邪薬を使っちゃダメ?
PL顆粒はサリチルアミド、アセトアミノフェン、メチレンジサリチル酸プロメタジン、カフェインから成る総合感冒薬です。
この成分の中でプロメタジンが乳幼児突然死症候群を引き起こすとして、2歳未満には禁忌とされています。
2歳未満の乳幼児には投与しないこと。[外国で,2歳未満の乳幼児へのプロメタジン製剤の投与により致死的な呼吸抑制が起こったとの報告がある。]
ちなみに同じような総合感冒薬のペレックス顆粒はプロメタジンを含有しないため2歳未満に禁忌とはなっていません。
市販の風邪薬については、厚生労働省から2008年に、2歳未満の用法を有する一般用かぜ薬(内用)、鎮咳去痰薬(内用)、鼻炎用内服薬について、[用法及び用量に関連する注意]の項に「2歳未満の乳幼児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させること。」を記載するよう、指示が出されました。
止むを得ない場合
日本ではまだ、
「2歳末満の乳幼児には、医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ服用させること。」
となっており、市販の小児用風邪薬も売られています。
小さい子を持つお母さんで、医者に診てもらう時間的余裕が無いような人だと、薬さえ飲ませれば、風邪が早く治ると思って薬局に風邪薬を買いに来る人もいるでしょう。
そして、利益優先の薬局は売れるものなら売ります。
「飲んでも治らなければ、お医者さんへ行って下さい」くらいは言うかも知れませんが。
小児用OTC風邪薬の販売は中止、にしなければ意味はありません。
乳幼児突然死症候群
乳幼児突然死症候群は、着せ過ぎや、うつ伏せ寝に多い事が報告されています。そのため、内臓の暖めすぎが原因と言われています。
赤ちゃんが不快な症状を感じれば泣きますが、抗ヒスタミン薬で中枢神経が抑制されている状態だとなかなか目覚めることができないので、そのまま永遠の眠りにつくのかも知れません。
乳幼児突然死症候群の原因はうつぶせ寝?
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは新生児が突然死亡するもので、原因は「新生児は中脳にある呼吸中枢が未熟なために、睡眠中に無呼吸が発生することにより死亡に至る」と考えられています。
アメリカ小児科学会は1992年に、SIDSの発生率は、乳児を仰向けに寝かせることで有意に減少させられるという声明を発表しました。
日本小児科学会でも、健康な乳児は仰向けに寝かせることを推奨しています。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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