ユベラとユベラＮの違いは？

ユベラとユベラＮの違いは？

ユベラ（ユベラ錠）は酢酸トコフェロール。
ユベラＮ（ユベラNカプセル）はニコチン酸トコフェロール。

その違いは？

トコフェロールというのがビタミンＥのことです。
ビタミンＥに酢酸がくっついてるか、ニコチン酸がくっついているかという違いだけ。

酢酸はお酢の成分なので、大した働きも無いですけど、ニコチン酸はナイアシンとも呼ばれるビタミンの1種です。

ニコチン酸にはコレステロールや中性脂肪を低下させたり、血行をよくする作用があるらしいので、＋アルファの効果が期待できるということでしょう。

適応症も違います。
ユベラ錠50mg／ユベラ顆粒20％の適応症は、「ビタミンE欠乏症の予防及び治療」「末梢循環障害(間歇性跛行症、動脈硬化症、静脈血栓症、血栓性静脈炎、糖尿病性網膜症、凍瘡、四肢冷感症) 」「過酸化脂質の増加防止」
ユベラNカプセル100mg／ユベラNソフトカプセル200mg／ユベラN細粒40％の適応症は、「高血圧症」「高脂質血症」「閉塞性動脈硬化症」
ユベラＮは、しもやけ程度には使えないのかな。

また、ユベラ錠50mg／ユベラ顆粒20％には「ビタミンE欠乏症の予防及び治療」以外の効能については、「効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきではない。 」と漫然投与に関する記述がみられますが、ユベラNカプセル100mg／ユベラNソフトカプセル200mg／ユベラN細粒40％にはそれが見られない。
ユベラＮは、保険請求上も便利ですね。

ユベラの特徴

ビタミンＥは、いろいろな働きをするビタミンです。

いわゆる抗酸化ビタミンとしても知られ、脂肪の代謝、細胞膜の安定化、生殖や甲状腺などの機能にかかわっています。

そのほか、有用な作用として、血行をよくする働きがあります。

ユベラニコチネートはどこにいった？

勉強不足でスミマセン。
ユベラニコチネートって前にあったと思ったけど、どこに行ったのかな、とド素人みたいなことを言っている私は薬剤師失格でしょうか。

ユベラＮカプセル100mgと名前を変えて生きているようです。
ユベラＮソフトカプセル200mgは以前からあったので、ユベラＮのブランド名に統一したということですね。
初めっから紛らわしい名前付けんじゃねーよ、と逆ギレしてみる。

天然のビタミンＥと天然型のビタミンＥの違いは？

医薬品としてのビタミンEには合成と天然型と天然の3つのタイプがあり、合成は素材原料を化学的に反応させ人工的に製造したものです。酢酸dl-α-トコフェロールと表示されているものです。これに対して、植物油から直接抽出し酢酸をつけて安定化したものが「天然型のビタミンE」で、酢酸d-α-トコフェロールと表示されています。さらに、植物油から抽出したビタミンEを、製剤技術の工夫により、そのままのカタチで安定させて使用したものが「天然ビタミンE」と呼ばれており、d-α-トコフェロールと表示されています。ヒトの体内での効力（生理活性）は、合成＜天然型＜天然の順で高くなります。ユベラックスのビタミンEは、最も効力の高い天然ビタミンEを使用しています。

酢酸dl-α-トコフェロールが合成のビタミンＥ。
酢酸d-α-トコフェロールが天然型のビタミンＥ。
d-α-トコフェロールが天然のビタミンＥ。

医療用のユベラは合成のビタミンＥ。
医療用のユベラよりも、市販のユベラックスのほうが効果が高いってことか。

ビタミンＥの特徴

抗酸化作用と生体膜安定化作用。
動脈硬化症、末梢循環障害、凍瘡、四肢冷感等に適応。
サプリメントで、脳出血・肺癌・全死亡率増加、癌治療や運動の効果阻害。
植物油、種実、小麦胚芽、大豆、卵。

ビタミンと活性型ビタミンの違いは？

活性型ビタミンＢ１２とか活性型ビタミンＢ２とか、活性型ビタミンＤ２とか。
よく活性型のビタミンというのを見かけます。

サプリメント等では、活性型であるかどうかなど、あまり気にせずに買ってしまいます。

ビタミンは主に肝臓で代謝を受けて、活性型となり、効果を発揮する。

活性型のビタミンの主なものは、
活性型ビタミンＤ２（カルシトリオール）
活性型ビタミンＢ２（フラビンアデニンジヌクレオチド）
活性型ビタミンＢ１２（メコバラミン）
など

活性型のほうが肝臓での代謝を受けずに働くので、効果のバラつきは少なさそう。