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肝臓病の食事療法は高タンパク高カロリー?
公開. 更新. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約2分9秒で読めます.
2,923 ビュー. カテゴリ:肝臓病とタンパク質
肝臓の役割の一つに、糖質、脂質、タンパク質などの栄養素の代謝があります。
肝臓の病気になると、栄養の代謝がうまくいかず、低栄養状態に陥る。
しかし、肝硬変の合併症である肝性脳症は、低栄養を防ぐためにたんぱく質の摂取が大切なのに、たんぱく質の制限が必要である、というパラドックス。
肝臓病の食事療法で特に注意するのは、以下の3つの摂取量です。昔は、高カロリー、高たんぱく質、低脂肪という食事療法が主流でしたが、これは肝臓に負担が掛かることが分かりました。肝臓病の状態に合わせた、適正な栄養バランスのとれた食事が大切です。
・タンパク質
肝臓病の食事療法 [療養食・食事療法] All About
・塩分
・水分
以前は、肝臓は蛋白質でできているので、高蛋白食をしっかり摂る様に指導されることが多かったようですが。
現在では、病んでいる肝臓に多くの栄養を与えても、かえって負担を増してしまうことがわかっています。
バランスの取れた食事を摂るようにしましょう。
肝硬変と高アンモニア血症
肝硬変は、肝細胞の壊死と炎症・再生が繰り返し起こり細胞の繊維化が起こった状態です。肝細胞の障害と血管系の破壊によって門脈圧亢進と門脈体循環系短絡(シャント)の形成が起こり、肝臓で分解されないままのアンモニアが循環血中に増えます。
肝臓に送り込まれる血液は、約70~80%が門脈から供給され、残りは肝動脈から供給されています。肝硬変などで門脈圧が上昇して逃げ場を失った血流は、普段なら血流量の少ない血管をバイパスとして利用し、直接体循環に入ります。主に食道静脈や臍静脈、左胃静脈、下直腸静脈などの血管が利用されます。このように本来の道筋(肝臓)を通らずショートカットすることを、短絡(シャント)と呼びます。
肝臓病とアミノ酸製剤
肝硬変とは、多くの肝細胞が線維化し、残存する肝細胞が形成した再生結節が肝全体に広がった状態をいう。
多くの場合、肝は萎縮して硬く、表面は結節状になる。
ウイルス性肝炎やアルコール肝炎などによる持続的な肝障害が主な原因であり、「慢性肝疾患の終末像」とも言われる。
肝硬変患者では、肝細胞癌や食道静脈瘤、感染症など、生命予後に影響する合併症が出現する可能性が高い。
治療では、これらの合併症を予防し、生存年数を延長するための対症療法が中心となる。
最近では、在宅療養中の肝硬変患者のQOL向上を目指して肝性脳症の予防や早期発見に注目が集まっている。
肝性脳症とは、重篤な肝機能障害に基づいて出現する意識障害など精神神経症状の総称である。
肝臓におけるアミノ酸代謝の異常や、腸内細菌によるアンモニア産生などにより、血中アンモニア濃度が上昇することが一因と考えられている。
アミノレバンENは、分岐鎖アミノ酸を多く含む特殊アミノ酸製剤である。
肝性脳症の予防や治療のために、アンモニア源となるタンパク質の摂取制限が行われるが、これによって不足するアミノ酸を、骨格筋など肝臓以外の臓器で代謝される分岐鎖アミノ酸で補うのが目的である。
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