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胆のうは無くても大丈夫?
公開. 更新. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約1分21秒で読めます.
3,597 ビュー. カテゴリ:胆のうは無くてもいい?
薬局に「胆のうを取った」という患者さんがたまにいらっしゃいます。
臓器の摘出と聞くと、「癌?」と思いますが、胆のう癌だけでなく、ただの胆石でも胆のうを取ってしまうようです。
そもそも胆石が出来てしまうような胆のうはその機能を発揮しておらず、石だけ取り除いたとしてもまた再発するので、切除してしまったほうがよいようです。
胆汁の貯蔵庫である胆のうが無くなってしまった患者に起こり得るデメリットとしては、油分の消化・吸収に必要な胆汁が十分に働かないことで、下痢になることが考えられます。
一次的には肝臓からダイレクトに胆汁が流れますが、消化に時間のかかるようなものを食べると、胆汁の貯蔵庫からの供給が無いので、消化不良を起こしてしまいます。
ケーキやてんぷらなどの食事には気を付けた方が良いでしょう。
胆嚢の働きは?
胆嚢の働きは胆汁の貯蔵にあります。
胆汁は特に油物の消化に欠かせない液です。
これは肝臓で作られており、胆嚢は単なるその貯蔵庫です。
もちろん胆嚢も1つの臓器ですから、取らずにすむのであればそれにこしたことはありませんが、これがなくなっても胆汁は肝臓で作られていますので、胆汁の分泌には大きな問題はありません。
つまり貯蔵庫がなくなって、生産地からの産地直送になると。
油物を食べ過ぎた時など胆汁の分泌が追いつかなくて下痢をすることなどは起こりえます。
テグレトールで胆管が無くなる?
海外で、カルバマゼピンと因果関係が否定できない「胆管消失症候群」が報告されているとのこと。
日本での報告例はありません。
肝内胆管の破壊や消失により、最終的に慢性の胆汁うっ滞を来たすらしい。
カルバマゼピン投与中止後も黄疸やALP、γ-GTP等の上昇が3ヶ月以上に渡って続く場合、胆管消失症候群の可能性があります。
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