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アルコールは何時間で抜ける?睡眠薬は何時間で抜ける?
公開. 更新. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約2分8秒で読めます.
2,376 ビュー. カテゴリ:アルコールが抜けるまでの時間は?
「お酒を飲んでから、何時間後に薬を飲んでいいですか?」とか、「お酒を飲んでどのくらいしてから車を運転していいですか?」
といった質問を受けることがある。
アルコールによる薬効への影響を避けるためには、体内アルコール残存量を考慮するとよい。
血中アルコール量は通常、飲み始めてから30〜60分で最高値に達し、1時間に分解できるアルコール量は体重1kg当たり約0.1gとされている。
従って、体重60kgの人が適量のアルコール20gを摂取した場合、約3時間で体内から消失すると考えられる。
また、「血中アルコール濃度=純エタノール量(g)/(体重×分布係数[男性0.7、女性0.6])−時間×0.15」で表されるWidmark式を用いる方法もある。
一般に、適量の飲酒後、約3時間以上空けて薬を服用することは問題ないと考えられる。
ただし、アルコールの分解速度には個人差があるほか、女性はホルモンによるアルコール代謝阻害作用への影響があるため、適量は男性の約半数とされている。
従って、夕食後や就寝前服用の睡眠薬や向精神薬に関しては、適量であっても、飲酒した日の服用は避けるよう指導した方がよいだろう。
以前、飲酒した翌日もお酒が残っているかどうか調べる実験が行われたが、飲酒後8時間経過しても、道交法で「酒気帯び」とされる呼気1リットルあたり0・15ミリ・グラム以上のアルコール分を検出された人が15人中5人いたという。
アルコールの分解能力には個人差があるのです。
夜に飲み会があって、ホテルに泊まって、翌朝帰ろうとしたら捕まるということもあり得るということ。
また、飲酒後に眠ってしまうと、アルコールの代謝が遅れるという話もあります。
睡眠により、アルコールを吸収する腸の働きと分解する肝臓の活動が弱まるためと考えられている。
飲酒したから車でしばらく仮眠してから、運転して家に帰ろう、というのは寝不足による居眠り運転のリスクも加わって危険。
睡眠薬と車の運転
眠気をもたらす薬剤はすべて、程度の差こそあれ運転能力を低下させるリスクがある。特に服用翌朝に持ち越し効果が生じる可能性のある睡眠薬は、原則として運転前日の服用を避け、もし服用する場合は翌日の運転を控えるべきである。
半減期が短い薬剤は、理論的には翌朝には作用が消失するため、比較的安全と考えられるが、用量、年齢、性別、その他の身体的な要因によって、持ち越し効果が生じるリスクは否定できない。
運転習慣を有する人の場合、少なくとも薬剤服用開始後数日間は運転を避け、翌朝のふらつき、注意力・集中力の水準が十分保たれていることを確認し、問題がある場合には服用中止ないし減量、もしくは服用時刻を前倒しにすることなどを検討すべきだろう。
また、夜間中途覚醒時の薬剤の服用は、依存形成のリスクになるうえに、持ち越しが生じやすく、朝の運転パフォーマンス低下が懸念されるため、絶対避けるべきである。
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