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クロミッドを飲むと双子が生まれる?
公開. 更新. 投稿者:妊娠/授乳.この記事は約5分53秒で読めます.
2,891 ビュー. カテゴリ:クロミッドで双子
クロミッドで双子が生まれやすくなるの?
不妊治療に使われる排卵誘発剤のクロミッドは、卵胞の発育を促し、排卵を誘発します。
このとき、いくつもの卵胞が発育し、排卵される可能性があるので双子や三つ子の可能性が自然妊娠より高まります。
クロミッドの添付文書には、
「卵巣過剰刺激の結果としての多胎妊娠の可能性があるので、その旨をあらかじめ患者に説明すること。」
と書かれている。
子供が欲しいと思ってるなら、双子とか三つ子でも良いんじゃないの?
と思いがちですが、ほとんどのお母さんは「一人でいい」と思うでしょう。
1人育てるのも大変なのに双子や三つ子を育てる苦労は想像を絶します。経済的な負担も大きいです。
自然妊娠の場合、多胎率は1%程度ですが、クロミッドを内服した場合は約5%です。
また、双子だと、出産時のリスクも高まる。
クロミッドの作用機序
クロミフェンクエン酸塩はトリフェニルエチレンの誘導体であり、弱いエストロゲン作用と強力なエストロゲン拮抗作用を有する排卵誘発薬である。
内因性のエストロゲン存在下で抗エストロゲン作用により排卵を誘発する。
すなわち、視床下部のエストロゲン受容体に対し内因性エストロゲンと競合的に作用し、ネガティブフィードバックを阻害しゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)分泌を増加させる。
その結果、下垂体からのゴナドトロピン(黄体刺激ホルモン:LH、卵胞刺激ホルモン:FSH)の分泌を促進させることで、卵胞発育を促す。
クロミッドを飲んでいると妊娠しにくくなる?
クロミッドは内因性エストロゲンと競合して、エストロゲン受容体と結合します(抗エストロゲン作用)。
そして脳にエストロゲンが足りないと錯覚させて、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を分泌させて下垂体からFSHとLHの分泌を促し、排卵を促します。
しかし、エストロゲンの働きをブロックしてしまうため、子宮内膜が育たないというデメリットがあります。
子宮内膜は受精卵のベッドになりますが、ふかふかに厚くならないと着床しにくくなってしまいます。
これが、クロミッドを飲み続けていると着床しにくくなり、妊娠しにくくなる理由です。
そのため、エストロゲン製剤を併用したり、休薬期間を設けたりして、子宮内膜が薄くなるのを防ぎます。
クロミッドで黄体機能不全
クロミッドは視床下部でのエストロゲン受容体のパーシャルアゴニストであるため、その適応としては卵巣からある程度エストロゲンが分泌されていると考えられている視床下部性第1度無月経や無排卵周期症があげられる。
クロミッドの排卵誘発率は、第1度無月経で66.7%、無排卵周期症であれば87.4%である。
排卵は投与終了後7日前後に起こるが、超音波断層検査にて卵胞計測を行い、平均卵胞径が22mm以上になれば排卵が近いと推測できる。
排卵日の推測はその後の投薬や治療にあたって、不妊治療では重要である。
クロミッドの妊娠率が25%であるのは、子宮頸管粘液分泌抑制することとともに抗エストロゲン作用による黄体機能不全のために着床障害が引き起こされるためである。
クロミッドの適応症である視床下部性第1度無月経や無排卵周期症でもクロミッドが無効あるいは妊娠しない症例が存在する。
特に排卵はするが妊娠しない症例は、クロミッドによる黄体機能不全の存在が示唆される。
クロミッドの妊娠率を上げるため、黄体機能不全の治療として黄体期にホルモン補充療法が行われる。
このような治療をクロミッドーゲスターゲン療法という。
デュファストン(ジドロゲステロン)はレトロプロゲステロンと呼ばれる内因性プロゲステロン(黄体ホルモン)に最も近い製剤であり、催奇形性や肝障害が黄体ホルモン製剤中最も少ないとされている。
月経周期18日目から10日間処方される。
高温期は排卵後に訪れるが、クロミッドによる排卵は月経周期のほぼ17日目であり、このときに受精した受精卵の着床維持のために高温初期から黄体ホルモンが必要である。
10日間という処方日数は、服薬終了日を計算すると28日目、すなわち次の月経日と一致する。
本薬の服薬終了後、2〜3日経過後に消退出血(月経)の有無により妊娠が成立したか否かを判断するための次回来院日までの処方と考えられる。
一般的に排卵障害のある患者は、着床を維持するための黄体機能が弱いことが多いため、受精しても着床維持が困難である場合が多い。
クロミッドとビタミンCの併用?
クロミッドにシナールを併用するとより効果的らしい。
黄体機能不全に対するクロミッド療法をより高めることを目的としてシナールが用いられることがあります。
不妊の原因の一つである黄体機能不全に対し行われる代表的な治療としてクロミッド療法がありますが、この黄体機能不全にビタミンCが有効ではないかとする報告があります。
黄体機能不全には活性酸素が関与している可能性が示唆されており、ビタミンCは抗酸化作用を発揮することで黄体機能不全の改善効果を示すと考えられています。
実際に、黄体機能不全の患者さんにおいて黄体機能不全の改善率はクロミッド群で50%、ビタミンC群で70%であり、さらに、クロミッド療法で黄体機能不全の改善がみられなかった症例にビタミンCを追加投与することで、より高い改善率を示したとの報告があります。
ただし、黄体機能不全に対するシナールの処方は保険適応外のため疑義照会が必要です。
黄体機能不全の改善率はクロミッド群で50%、ビタミンC群で70%。
ビタミンCのほうが効いてる。
しかしビタミン剤自体保険から外されそうなので、あまり保険は使ってほしくないケースです。
気になる方はサプリメントで飲んでみましょう。
クロミッドとセキソビットの違いは?
クロミッドは間脳にて内因性エストロゲンと競合的に受容体と結合し、GnRHを分泌させます。
その結果、下垂体からFSHとLHが分泌されて、卵巣を刺激して排卵が誘発されます。
間脳下垂体前葉の機能障害に基づく、性腺刺激ホルモン(LH、FSH)低分泌性無排卵患者に有効である。
高度の間脳下垂体前葉機能不全、卵巣不全及びGnRH無反応病態においては無効である。
排卵のある不妊患者にも性ホルモン分泌を刺激するために投与することがある。
排卵誘発作用はセキソビットに比べてクロミッドのほうが優れています。
クロミッドの適応症が、「排卵障害に基づく不妊症の排卵誘発」なのに対し、セキソビットの適応症は「第1度無月経、無排卵性月経、希発月経の排卵誘発」であるため、保険請求上、不妊治療にセキソビットは使えません。
クロミッド錠50mg 1錠
1日1回朝食後 5日分
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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