2024年11月22日更新.2,474記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ローションはよく振って使う?

よく振って使用する?

ローション剤に限らず、目薬や吸入剤などで液体タイプの薬の場合、薬の成分が沈殿している可能性もあるので、よく振って使った方がいい。

ローション剤では、ニゾラールローション、パンデルローション、トプシムローション、エクラーローション、リドメックスコーワローション、リンデロンVローション、リンデロンVGローションなどの添付文書には、「よく振って使用すること」との文言が記載されている。

アンテベートローションは粘性が高い乳剤であるため、使用前に振らなくてもいいらしい。

医薬品名懸濁に関する記載
アンテベートローションなし
エクラーローションよく振ってから使用すること。
クロベタゾン酪酸エステルローションなし
ジフルプレドナートローションなし
デルモゾールGローションよく振って使用すること。
トプシムローションよく振って使用すること。
ニゾラールローションよく振って使用すること。
パンデルローションよく振って使用すること
メサデルムローション用時均一に振りまぜて使用すること。
リドメックスコーワローションよく振ってから使用すること。
リンデロンVGローションよく振って使用すること。
リンデロンVローションよく振って使用すること。
デルモベートスカルプローションなし

ローションには乳剤性と溶液性があり、乳剤性は主薬が懸濁している場合があるため、添付文書の「適用上の注意」の項などに、よく振ってから使用することなどが記載されている。

押し当てて使う?

みなさん、ローションの使い方、わかりますか?

薬剤師ならもちろんわかりますが、薬剤師の常識は一般の人の常識ではありません。錠剤をシートごと飲む人もいます。

軟膏やクリームはキャップを回して外して、チューブの部分を押して中身を押し出す。歯磨き粉などで実践している方が多いので、直感的にわかります。

基本的なローションタイプの薬は、同じようにキャップを回して、容器の側壁の部分を押して中身を出す。という使い方の薬は問題ないでしょう。

問題は、水虫用のローションにありがちなコレ。

先端のノズルを押し当てると薬液が出てくるタイプのアレ。

上記はニゾラールローションの添付文書に記載されているもので、最終的に手で塗布していますが、一般的には患部に直接押し当てて塗布できるので、手を汚さずに済む。水虫の足を触らなくて済む、というメリットがあります。

このタイプのローションの使い方を説明しないと、「薬が出てこない」というクレームにつながり、点鼻薬にもありがちな先端を針で刺す、ノズル部分をちょん切るといった凶行に出る可能性もあります。

そうなった場合、最終的に説明不足という薬局の非を認め、新しいものと交換するハメになります。説明書くっつけてたら、「説明書を読まない患者が悪い」とも言えますが、説明書もくっつけてなかったら、もうおしまい。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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