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ローションはよく振って使う?
公開. 更新. 投稿者:皮膚外用薬/皮膚病.この記事は約2分37秒で読めます.
7,113 ビュー. カテゴリ:よく振って使用する?
ローション剤に限らず、目薬や吸入剤などで液体タイプの薬の場合、薬の成分が沈殿している可能性もあるので、よく振って使った方がいい。
ローション剤では、ニゾラールローション、パンデルローション、トプシムローション、エクラーローション、リドメックスコーワローション、リンデロンVローション、リンデロンVGローションなどの添付文書には、「よく振って使用すること」との文言が記載されている。
アンテベートローションは粘性が高い乳剤であるため、使用前に振らなくてもいいらしい。
医薬品名 | 懸濁に関する記載 |
---|---|
アンテベートローション | なし |
エクラーローション | よく振ってから使用すること。 |
クロベタゾン酪酸エステルローション | なし |
ジフルプレドナートローション | なし |
デルモゾールGローション | よく振って使用すること。 |
トプシムローション | よく振って使用すること。 |
ニゾラールローション | よく振って使用すること。 |
パンデルローション | よく振って使用すること |
メサデルムローション | 用時均一に振りまぜて使用すること。 |
リドメックスコーワローション | よく振ってから使用すること。 |
リンデロンVGローション | よく振って使用すること。 |
リンデロンVローション | よく振って使用すること。 |
デルモベートスカルプローション | なし |
ローションには乳剤性と溶液性があり、乳剤性は主薬が懸濁している場合があるため、添付文書の「適用上の注意」の項などに、よく振ってから使用することなどが記載されている。
押し当てて使う?
みなさん、ローションの使い方、わかりますか?
薬剤師ならもちろんわかりますが、薬剤師の常識は一般の人の常識ではありません。錠剤をシートごと飲む人もいます。
軟膏やクリームはキャップを回して外して、チューブの部分を押して中身を押し出す。歯磨き粉などで実践している方が多いので、直感的にわかります。
基本的なローションタイプの薬は、同じようにキャップを回して、容器の側壁の部分を押して中身を出す。という使い方の薬は問題ないでしょう。
問題は、水虫用のローションにありがちなコレ。
先端のノズルを押し当てると薬液が出てくるタイプのアレ。
上記はニゾラールローションの添付文書に記載されているもので、最終的に手で塗布していますが、一般的には患部に直接押し当てて塗布できるので、手を汚さずに済む。水虫の足を触らなくて済む、というメリットがあります。
このタイプのローションの使い方を説明しないと、「薬が出てこない」というクレームにつながり、点鼻薬にもありがちな先端を針で刺す、ノズル部分をちょん切るといった凶行に出る可能性もあります。
そうなった場合、最終的に説明不足という薬局の非を認め、新しいものと交換するハメになります。説明書くっつけてたら、「説明書を読まない患者が悪い」とも言えますが、説明書もくっつけてなかったら、もうおしまい。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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