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痛くない水イボの治療法とは?
公開. 更新. 投稿者:皮膚外用薬/皮膚病.この記事は約2分17秒で読めます.
2,958 ビュー. カテゴリ:ペンレステープ
水イボの治療といえば、ピンセットでつまむ方法。
これは一つ一つむしり取るので子供にとっては痛いです。
なるべく痛くないように局所麻酔剤のペンレステープを貼ってから取ります。通常、摘除予定部位に約1時間貼付します。
ペンレステープの適応症には「伝染性軟属腫摘除時の疼痛緩和」という適応があります。院外処方による投薬は保険請求不可です。
この他の水イボの治療法としては、スピール膏を貼る、硝酸銀を塗る、ヨクイニンを飲む等があります。
水イボは自然に治る?
昔、水イボの治療に関して、皮膚科医と小児科医では、対応が異なることがあるという話を聞いた。
皮膚科は、水イボの治療はピンセットでつぶすが、小児科医は放置するという。
小児科医が放置するのは、「水イボはいずれ自然治癒する」という考え方だからです。ウイルスに対する抗体ができれば自然消退していきます。しかし、消退までに6か月から5年程度かかるとされています。
そのため現実問題、体中に水イボがあった場合、保育園の先生から「皮膚科で治療を受けて下さい」と指導をうけることになってしまう場合が多い。
保育園としては他の園児への感染を防止するために、そのような指導をせざるを得ないのです。
小児科医の言い分を守って、結局全身に水イボ状態のひどい患者は皮膚科医を受診するという流れになってしまう。全身に水イボが多発した状態になってからピンセットでつぶすのは拷問に近い。子供が1回の治療で耐えられるのはせいぜい10個くらいまでです。
そのため、今ではたとえ数が少なくても、少ないうちにピンセットでつぶすのが標準的治療となっています。
水イボはプールでうつる?
水いぼは学校保健安全法の学校感染症第3種に該当し、放置すれば拡大する可能性があるとされている。
プールの水では感染しないのでプールに入っても問題はない。
タオルやビート版などを共用することは避ける。
肌の接触で感染するため、水着で覆われていない部分は、撥水性のある絆創膏で覆う。
硝酸銀ペースト法
水いぼ治療で、痛みを伴わない方法に硝酸銀ペースト法というのがある。
以前、小児科の門前に勤めていた際にはよく行われていた。
40%硝酸銀溶液を作って、それを小麦粉に混ぜてペースト状にして患部に塗布する。銀には感染予防効果があるということで行われていました。もちろん適応外。
これでも、患者によっては少しピリピリするという痛みを感じる方もいました。
今は「M-BF Cream」という主成分が銀の商品を販売している医療機関もあるようです。1本2200円(税込み)。イボが治れば安いものでしょうか。
石イボと水イボ
水イボというのはよく聞きますが、これに対して石イボというイボもあるとのこと。
水イボのような水疱ができるイボではなく、固いイボのことを石イボということがあります。
正式には尋常性疣贅といいます。
水イボも石イボもウイルス感染によるイボで、そのうち免疫力がついて自然に治ります。
尋常性疣贅は削るとますます大きくなるばかりか、数が余計に増えてしまいます。
自分で治療しようとせず、医療機関を受診しましょう。
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