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ブリィビアクトとイーケプラの違い
公開. 更新. 投稿者:てんかん.この記事は約1分20秒で読めます.
222 ビュー. カテゴリ:ラセタム系抗てんかん発作薬
あまりラセタム系抗てんかん薬というくくりで分類されることは少ないのかも知れないが、~ラセタムという抗てんかん薬には、ピラセタム(ミオカーム)、レベチラセタム(イーケプラ)、ブリーバラセタム(ブリィビアクト)がある。
商品名 | 一般名 | 剤形・規格 | 適応症 |
---|---|---|---|
イーケプラ | レベチラセタム | ドライシロップ(50%)、錠(250mg、500mg) | てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む) 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法 |
ブリィビアクト | ブリバラセタム | 錠(25mg、50mg) | てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む) |
ミオカーム | ピラセタム | 内服液(33.3%) | 皮質性ミオクローヌスに対する抗てんかん剤などとの併用療法 |
それぞれの構造式は以下のようになっている。
ピラセタムの構造式

レベチラセタムの構造式

ブリーバラセタムの構造式

構造式的には似ている。ピロリドン誘導体である。
作用機序的には少々異なる。
レベチラセタムとブリービラセタムは、てんかん発作に関わる脳内の神経終末にあるシナプス小胞蛋白2A(SV2A)に結合して作用を発揮する。
ブリィビアクトのインタビューフォームには以下のようなイメージ図が書かれている。

レベチラセタムはカルシウムイオンチャネルやAMPA受容体にも作用している。
いろんな部位に結合するのは、複合的な作用が期待できるかもしれないが、選択性が低いと副作用も多様なものが出る可能性があるので一長一短。
ピラセタムの作用機序はよくわかっていない。
効能効果は以下の通り。
ミオカーム:皮質性ミオクローヌスに対する抗てんかん剤などとの併用療法
イーケプラ:てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)、他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法
ブリィビアクト:てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
イーケプラやブリィビアクトは単剤でも使用できる。
小児に対してはドライシロップ製剤もあり適応のあるイーケプラが使われる。
てんかん患者には長期投与されることが多いので、ブリィビアクトも発売後1年経てばシェアを増やしてくるかな。


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