記事
抗てんかん薬の小児適応
公開. 更新. 投稿者:てんかん.この記事は約1分53秒で読めます.
4,319 ビュー. カテゴリ:小児適応のある抗てんかん薬
小児に使えない抗てんかん薬は?
抗てんかん薬フィコンパ錠の小児適応の範囲が広がり、今まで12歳以上とされていた小児適応が、4歳以上になったそうだ。
それに伴い、細粒が販売されるという。
今まで錠剤を粉砕していたため、非常に助かる。
がしかし、フィコンパは今までも12歳未満でも投与されていた。
正直言って、抗てんかん薬の小児に対する用法用量はある程度適応外であっても、専門医の処方に口出しをすることは基本的には無い。
しかし、昔から使われているバルプロ酸などの抗てんかん薬の小児適応や小児薬用量については、添付文書上に明確な記載は見られないことが多いが、新規抗てんかん薬については、「〇歳以上」といった明確な記載がみられる。
新規抗てんかん薬の年齢制限から逸脱した処方は、個別指導で指摘される可能性はある。
分類 | 商品名 | 一般名 | 小児適応 |
---|---|---|---|
バルビツール酸系薬 | プリミドン | プリミドン | 小児 |
フェノバール | フェノバルビタール | 記載なし | |
ワコビタール/ルピアール | フェノバルビタールナトリウム | 小児 | |
ヒダントイン系薬 | アレビアチン/ヒダントール | フェニトイン | 乳児 |
アクセノン | エトトイン | 小児 | |
複合アレビアチン | フェニトイン+フェノバルビタール | 記載なし | |
ヒダントールD/ヒダントールE/ヒダントールF | フェニトイン+フェノバルビタール+安息香酸ナトリウムカフェイン | 乳児 | |
オキサゾリジン系薬 | ミノアレ | トリメタジオン | 小児 |
スルフォンアミド系薬 | オスポロット | スルチアム | 記載なし |
サクシミド系薬 | エピレオプチマル/ザロンチン | エトスクシミド | 小児 |
アセチル尿素系薬 | クランポール | アセチルフェネトライド | 乳児 |
ベンゾジアゼピン系薬 | リボトリール/ランドセン | クロナゼパム | 低出生体重児、新生児における安全性は確立していない。 |
ダイアップ | ジアゼパム | 低出生体重児・新生児に対しては使用経験が少なく、安全性が確立していないので投与しないこと。 | |
マイスタン | クロバザム | 新生児、乳児への投与に対する安全性は確立していない。 | |
イミノスチルベン系薬 | テグレトール | カルバマゼピン | 小児 |
オクノベル | オクスカルバマゼピン | ー | |
分枝脂肪酸系薬 | デパケン/バレリン | バルプロ酸ナトリウム | 低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない |
デパケンR/セレニカR | バルプロ酸ナトリウム徐放剤 | 低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない | |
ベンズイソキサゾール系薬 | エクセグラン | ゾニサミド | 1歳以上 |
新世代薬 | ガバペン | ガバペンチン | 3歳以上 |
トピナ | トピラマート | 2歳以上 | |
ラミクタール | ラモトリギン | 3歳以上 | |
イーケプラ | レベチラセタム | 4歳以上 | |
フィコンパ | ペランパネル水和物 | 4歳以上 | |
ビムパット | ラコサミド | 4歳以上 | |
ディアコミット | スチリペントール | 1歳以上 | |
イノベロン | ルフィナミド | 4歳以上 | |
サブリル | ビガバトリン | 生後4週以上 |
抗てんかん薬の添付文書の用法用量部分の記載は、その他の医薬品に比べて長く、読むのに時間がかかるし、体重から換算するのも計算に時間がかかるし、億劫になりますが、処方頻度の低い薬局ではその都度添付文書を読んで確認したほうがよい。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。