2024年12月2日更新.2,476記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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気をつけるべき抗うつ薬の用法

抗うつ薬の用法

個別指導、集団指導の指摘事項の用法用量に関するもので、必ず挙げられるパキシルやサインバルタなどの抗うつ薬の用法に関する指摘。

精神系の薬なんて、医師の裁量でどんな飲み方でもいいだろう。疑義照会しても変更ならないだろうし。
と、あまり気にせず処方通り調剤するだけになっていないだろうか?

精神科の処方はオリジナリティーにあふれている。
精神科には限らないかも知れないが、1日1回の薬を1日2回に分けてみたり、といった工夫はよくあること。

しかし、そういった工夫は保険請求上認められない。
精神科系の薬は1日の服用回数を覚えて、疑義照会をかける必要がある。決められた用法よりも少量なら良いんじゃないかと思ったりもしますが。

また、抗うつ薬はうつ病のみならず、多彩な領域の疾患に使用されることがあり、用法をよく知らない医師から処方されることも多いので注意が必要。

薬効分類医薬品名用法
SSRIパキシル/パキシルCR1日1回夕食後
ルボックス/デプロメール1日2回
ジェイゾロフト1日1回
レクサプロ1日1回夕食後
SNRIトレドミン1日2~3回食後
サインバルタ1日1回朝食後
NaSSAリフレックス/レメロン1日1回就寝前

これらの用法、服用時点1)を覚えているだろうか?

抗うつ薬など精神系の薬では「眠気」が出ることが多いので、夕食後とか就寝前の用法になることが多い。がしかし、サインバルタは朝食後なので気をつける。

また、パキシル錠にはCR錠という持続性製剤があるので、「パキシル錠が1日2回でCR錠が1日1回?」とか勘違いしそうですが、用法はどちらも「1日1回夕食後」です。引っかからないように。

とりあえず抗うつ薬の新規処方を見つけたら、用法の確認を怠らずに。

参考文献
1)各抗うつ薬の添付文書

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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