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残った薬を下水に流しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約1分23秒で読めます.
2,099 ビュー. カテゴリ:薬の廃棄方法
期限切れの液剤(ローション、シロップ、目薬)の廃棄、どのようにしているでしょうか?
そのまま燃えるゴミの中に入れちゃう?
下水で流す?トイレに流す?
液体入りのパッケージをそのまま燃えるゴミで捨てるという非常識な人はあまりいないと思いますが、ごみ収集時に液体が飛び散るため、液体物をゴミ袋に入れることは禁止されています。
多くの薬局では下水に流しているでしょう。極力薄くなるように水を流しながら。
保健所が麻薬の廃棄を行う時にも、下水に流すという処理方法は行われます。
が、抗菌薬の廃棄による環境中の耐性菌の増加や、SDGs的にも医薬品等の化学物質は、河川や海に生きる動物に悪影響を与える可能性があるので、下水に流すことは極力避けた方が良いでしょう。
最近では使わなくなった消毒用アルコールを下水に流す人もいて、下水に流さないように注意喚起がされていますが、感覚的には洗剤を流したり、余ったお酒を流したりするのと同じで危険性を考えることはあまりない。しかし引火性のものは下水管内で引火する可能性があり、油と同様下水に流すのはやめた方が良い。
では、液体を下水から流さずにどうやって捨てるのが良いかといえば、紙やキッチンペーパーなどに吸わせて燃やせるゴミとして廃棄が基本です。
薬局の周辺の土壌にばら撒くなどはもってのほかです。
廃棄する医薬品も大量になると、紙やキッチンペーパーに吸わせることも大変な作業になってしまうので、現実的には難しいが、人体や環境への影響リスクも考慮して実施するのがよい。
エンシュアなどの経腸栄養剤を大量に廃棄することもあるが、食品成分で人体や環境へのリスクは少ないだろう。抗癌剤など人体に影響の強いものの廃棄は避けるようにする。
今後、薬局もSDGsへ意識が高まることで、変わってくるかも知れないが、今現在薬局で出来る取り組みをしていくことが必要であろう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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