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先発の顔をしたジェネリック
公開. 更新. 投稿者: 7,289 ビュー. カテゴリ:製剤/ジェネリック.この記事は約3分34秒で読めます.
先発っぽいジェネリック
先発だと思ったらジェネリックだったっていうことあるよね
ジェネリック医薬品のリストが出されたとき、バイアスピリンやメチコバール、カリーユニ点眼液がジェネリックに該当すると聞いて、意外な印象でした。
先発品に該当する薬がすでに販売されていないというジェネリックもあります。
メチコバールの薬価が14.9円/錠で、その他GEの薬価が5.7円/錠と3倍近くの開きがあるので、もはやメチコバールは先発扱いでもよいと思う。
先発っぽいジェネリックを挙げてみる。
| 医薬品名 | 先発医薬品 |
|---|---|
| 5%・10%サリチル酸ワセリン軟膏東豊 | なし |
| AZ点眼液 | なし |
| MS温シップ「タイホウ」 | なし |
| MS温シップ「タカミツ」 | なし |
| MS冷シップ「タイホウ」 | なし |
| MS冷シップ「タカミツ」 | なし |
| SPトローチ明治 | なし |
| アーガメイトゼリー | なし |
| アルデシンAQネーザル | なし |
| EPLカプセル | なし |
| アズノールうがい液4% | なし |
| アモリンカプセル125・250 | サワシリンカプセル125・250 |
| アモリン細粒10% | サワシリン細粒10% |
| インクレミンシロップ | なし |
| インテバンSP25・37.5 | なし |
| エクセラーゼ配合錠 | なし |
| カリーユニ点眼液 | なし |
| カロナールシロップ2% | なし |
| カロナール細粒20%・50% | なし |
| カロナール錠200・300 | なし |
| サトウザルベ軟膏20% | なし |
| ジベトス錠50mg | なし |
| ステロネマ注腸 | なし |
| セパミット細粒 | なし |
| テオロング錠50mg | テオドール錠50mg |
| デキサルチン軟膏(口腔用) | アフタゾロン口腔用軟膏0.1% |
| ニトロペン舌下錠0.3mg | なし |
| バイアスピリン錠100mg | なし |
| ハイチオール散32% | なし |
| ハイチオール錠40・80 | なし |
| バファリン81mg錠 | なし |
| ビオフェルミンR | なし |
| ビオフェルミンR錠 | なし |
| ビオフェルミン錠剤 | なし |
| ビオラクチス散 | なし |
| ビクシリンS配合錠250mg | なし |
| プレドネマ注腸20mg | なし |
| フロジン液 | なし |
| ボチシート | なし |
| マーロックス懸濁内服用 | なし |
| マグミット錠250mg・330mg・500mg | なし |
| ムコサールドライシロップ | 小児用ムコソルバンDS1.5% |
| ムコサール錠 | ムコソルバン錠 |
| ムコゾーム点眼液 | なし |
| メチコバール細粒0.1% | なし |
| メチコバール錠250μg・500μg | なし |
| メニレット70%ゼリー20g・30g | なし |
| ラックビーR | なし |
| レベニンS配合散 | ビオスミン配合散 |
| レベニンS配合錠 | ビオスミン配合散 |
| 亜鉛華(10%)単軟膏 | なし |
ジェネリックの使用率を上げようと努力している薬局さんにとっては、いくらメチコバールをさらに安いGEに変更しても使用率は上がらないということだけは覚えておこう。
セパミット細粒はジェネリック?
アダラートとセパミットは併売品と思っていた。
つまり、どちらも先発医薬品。
しかし、セパミットRカプセル、セパミットR細粒は先発品ですが、セパミット細粒のみジェネリックなのだそうだ。
同一ブランド名で先発品とジェネリックが存在すると誤解してしまう。
自分とは逆に、セパミットはジェネリックだと勘違いしている人は、アダラートL錠をセパミットRカプセルに変更調剤してしまうかも知れない。
恐らく近いうちに、「ジェネリックは一般名」というルールが徹底されてくるので、セパミット細粒はニフェジピン細粒と名称変更されるのでしょう。
他に同一名称で剤形によって先発と後発が混在するものとして、
インテバン:SPはジェネリック。外用薬(クリーム、外用液、坐剤、軟膏)は先発。
カロナール:シロップ、細粒、錠剤はジェネリック。原末、坐剤は先発。
テオロング:顆粒はジェネリック。錠剤は先発。
ブランド名にこだわるジェネリックは薬価削除?
今新規に発売されるジェネリックは、一般名にメーカー名を付けたルールが徹底されていますが、以前から存在するジェネリックは、ジェネリックでありながらそのブランド名にこだわり一般名となっていないものが存在する。
2015年9月、厚生労働省は「医薬品産業強化総合戦略」を発表し、一般名に名称変更しない独自ブランド品を薬価基準から削除する(市場から撤退させる)方向を打ち出した。後発医薬品 – Wikipedia
ジェネリックメーカーが販売するジェネリックの名称変更についてはスムーズに進むものと思われる。
しかし、先発メーカーが販売していてジェネリックの指定を受けている薬の名称変更は難航しそうですが、薬価削除されるなら従わざるを得ない形でしょうか。
バイアスピリンはアスピリン腸溶錠に。
メチコバールはメコバラミンに。
カリーユニはピレノキシン点眼液に。
ビオフェルミンRは耐性乳酸菌、ビオフェルミン錠はビフィズス菌製剤錠という風に名称変更されるのか否か。
薬価を含めて考えると、名称変更に伴い先発メーカーにどれだけの損失が出るのか推測できる。
バイアスピリンは他のジェネリックと同じ薬価で5.6円。
メチコバールは他のジェネリックが5.6円なのに対し、18.6円とかなり高い。
カリーユニ、ビオフェルミンにライバルはいない。
ビオフェルミンが名称変更されても、処方量的な影響は無さそうですが、そのブランドイメージはOTCにも影響は及んでいると思うので、ちょっとした影響はありそうですが、メーカー名がそもそもビオフェルミン製薬なので、一般名にしたとしても【耐性乳酸菌錠「ビオフェルミン製薬」】となるので、ブランドイメージは保持されるかな。



