2024年11月20日更新.2,474記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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先発の顔をしたジェネリック

先発っぽいジェネリック

薬剤師

先発だと思ったらジェネリックだったっていうことあるよね

ジェネリック医薬品のリストが出されたとき、バイアスピリンやメチコバール、カリーユニ点眼液がジェネリックに該当すると聞いて、意外な印象でした。

先発品に該当する薬がすでに販売されていないというジェネリックもあります。

メチコバールの薬価が14.9円/錠で、その他GEの薬価が5.7円/錠と3倍近くの開きがあるので、もはやメチコバールは先発扱いでもよいと思う。

先発っぽいジェネリックを挙げてみる。

医薬品名先発医薬品
5%・10%サリチル酸ワセリン軟膏東豊なし
AZ点眼液なし
MS温シップ「タイホウ」なし
MS温シップ「タカミツ」なし
MS冷シップ「タイホウ」なし
MS冷シップ「タカミツ」なし
SPトローチ明治なし
アーガメイトゼリーなし
アルデシンAQネーザルなし
EPLカプセルなし
アズノールうがい液4%なし
アモリンカプセル125・250サワシリンカプセル125・250
アモリン細粒10%サワシリン細粒10%
インクレミンシロップなし
インテバンSP25・37.5なし
エクセラーゼ配合錠なし
カリーユニ点眼液なし
カロナールシロップ2%なし
カロナール細粒20%・50%なし
カロナール錠200・300なし
サトウザルベ軟膏20%なし
ジベトス錠50mgなし
ステロネマ注腸なし
セパミット細粒なし
テオロング錠50mgテオドール錠50mg
デキサルチン軟膏(口腔用)アフタゾロン口腔用軟膏0.1%
ニトロペン舌下錠0.3mgなし
バイアスピリン錠100mgなし
ハイチオール散32%なし
ハイチオール錠40・80なし
バファリン81mg錠なし
ビオフェルミンRなし
ビオフェルミンR錠なし
ビオフェルミン錠剤なし
ビオラクチス散なし
ビクシリンS配合錠250mgなし
プレドネマ注腸20mgなし
フロジン液なし
ボチシートなし
マーロックス懸濁内服用なし
マグミット錠250mg・330mg・500mgなし
ムコサールドライシロップ小児用ムコソルバンDS1.5%
ムコサール錠ムコソルバン錠
ムコゾーム点眼液なし
メチコバール細粒0.1%なし
メチコバール錠250μg・500μgなし
メニレット70%ゼリー20g・30gなし
ラックビーRなし
レベニンS配合散ビオスミン配合散
レベニンS配合錠ビオスミン配合散
亜鉛華(10%)単軟膏なし

ジェネリックの使用率を上げようと努力している薬局さんにとっては、いくらメチコバールをさらに安いGEに変更しても使用率は上がらないということだけは覚えておこう。

セパミット細粒はジェネリック?

アダラートとセパミットは併売品と思っていた。
つまり、どちらも先発医薬品。

しかし、セパミットRカプセル、セパミットR細粒は先発品ですが、セパミット細粒のみジェネリックなのだそうだ。

同一ブランド名で先発品とジェネリックが存在すると誤解してしまう。
自分とは逆に、セパミットはジェネリックだと勘違いしている人は、アダラートL錠をセパミットRカプセルに変更調剤してしまうかも知れない。

恐らく近いうちに、「ジェネリックは一般名」というルールが徹底されてくるので、セパミット細粒はニフェジピン細粒と名称変更されるのでしょう。

他に同一名称で剤形によって先発と後発が混在するものとして、
インテバン:SPはジェネリック。外用薬(クリーム、外用液、坐剤、軟膏)は先発。
カロナール:シロップ、細粒、錠剤はジェネリック。原末、坐剤は先発。
テオロング:顆粒はジェネリック。錠剤は先発。

ブランド名にこだわるジェネリックは薬価削除?

今新規に発売されるジェネリックは、一般名にメーカー名を付けたルールが徹底されていますが、以前から存在するジェネリックは、ジェネリックでありながらそのブランド名にこだわり一般名となっていないものが存在する。

2015年9月、厚生労働省は「医薬品産業強化総合戦略」を発表し、一般名に名称変更しない独自ブランド品を薬価基準から削除する(市場から撤退させる)方向を打ち出した。後発医薬品 – Wikipedia

ジェネリックメーカーが販売するジェネリックの名称変更についてはスムーズに進むものと思われる。

しかし、先発メーカーが販売していてジェネリックの指定を受けている薬の名称変更は難航しそうですが、薬価削除されるなら従わざるを得ない形でしょうか。

バイアスピリンはアスピリン腸溶錠に。
メチコバールはメコバラミンに。
カリーユニはピレノキシン点眼液に。
ビオフェルミンRは耐性乳酸菌、ビオフェルミン錠はビフィズス菌製剤錠という風に名称変更されるのか否か。

薬価を含めて考えると、名称変更に伴い先発メーカーにどれだけの損失が出るのか推測できる。
バイアスピリンは他のジェネリックと同じ薬価で5.6円。
メチコバールは他のジェネリックが5.6円なのに対し、18.6円とかなり高い。
カリーユニ、ビオフェルミンにライバルはいない。

ビオフェルミンが名称変更されても、処方量的な影響は無さそうですが、そのブランドイメージはOTCにも影響は及んでいると思うので、ちょっとした影響はありそうですが、メーカー名がそもそもビオフェルミン製薬なので、一般名にしたとしても【耐性乳酸菌錠「ビオフェルミン製薬」】となるので、ブランドイメージは保持されるかな。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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