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モルヌピラビルとファビピラビルの違い
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約2分10秒で読めます.
4,588 ビュー. カテゴリ:モルヌピラビル
ラゲブリオとアビガンの違いは?
新型コロナウイルス感染症の経口治療薬が承認されそうだ、ということで、実用化された際に供給量が足りなくなる場合を想定して、「コロナ流行した際に協力的な薬局にだけ販売しますよ」的な通知が各々の薬局に来たと思います。
薬局における新型コロナウイルス感染症の経口治療薬の配分に係る医薬品提供体制の整備について
ここで非協力的な姿勢にしたら、薬が入ってこないので経営者から怒られる…否、薬剤師の名が廃る。と思い、渋々…否、積極的に時間外対応可能に〇した薬局もあるかと思います。
それはさて置き、新型コロナウイルス感染症の経口治療薬ってなんだろう?
各社が開発競争していますが、メルク社のモルヌピラビルが最有力候補のようです。イギリスでは2021年11月にすでに承認されました。
「-ピラビル」といえば、インフルエンザ治療薬の「ファビピラビル(アビガン)」が思い浮かびます。
新型コロナウイルス感染症にも効果があると言われたこともありましたが、結局承認されませんでした。
モルヌピラビルもファビピラビルと同様、ウイルスの RNA依存性RANポリメラーゼを阻害して遺伝情報のコピーミスを引き起こすことで増殖を抑制します。そのため、新型コロナウイルスだけでなく、中東呼吸器症候群コロナウイルスやインフルエンザウイルスなど、多くのウイルス種に対して抗ウイルス活性を示します。
モルヌピラビルはウイルスに対して「致死性突然変異」と呼ばれる現象を引き起こし、ファビピラビルより強力な抗ウイルス活性を引き起こすことが示唆されています。
とはいえ、同じRNAポリメラーゼ阻害薬で、構造式的にも似ているので、個人的な意見としては、もうインフルエンザ無くなったぽいし、アビガン承認しといても良かったんじゃね?と思うのですが、色んな圧力もあったのでしょうね。
ラゲブリオカプセル200mg
商品名はラゲブリオになりました。
添付文書に、四角い枠で注意書きとして、
本剤は、本邦で特例承認されたものであり、承認時において有効性、安全性、品質に係る情報は限られており、引き続き情報を収集中である。そのため、本剤の使用に当たっては、あらかじめ患者又は代諾者に、その旨並びに有効性及び安全性に関する情報を十分に説明し、文書による同意を得てから投与すること。
と記載されており、文書による同意が必要である。
適応は「SARS-CoV-2による感染症」となっているので、レムデシビル等の注射薬のように中等症重症患者に限定されず、軽症から使用可能となっている。
また、動物実験で胎児毒性が報告されているため、妊婦に禁忌である。
用法用量は、
通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800mgを1日2回、5日間経口投与する。
となっており、1処方あたり40cp使用。包装単位が1瓶40cpなので、1人1瓶そのまま渡すか、一包化して渡す。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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