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PTPシートの包装単位一覧
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤. タグ:薬剤一覧ポケットブック. この記事は約3分33秒で読めます.
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1シートの数

薬の数を間違えて渡す計数ミスは調剤ミスのなかでも最も多いミスであろう。
1シートあたりの錠数は10錠が多い。ただ、なかには1シート14錠や21錠のウイークリーシートというのもある。ノルバスク錠/OD錠の10錠シートと14錠シートなど、同じ製品で1シートの錠数が違うものが混在すると間違えやすい。また、1シートあたりの錠数が10錠でも14錠でもないような薬もあるので、特に注意を要する。
また、調剤時によくあるのが、もともと10錠シートだったものが、2錠だけ切り離されて8錠シートになっているといった状態である。これも輪ゴムで束ねてしまうと10錠シートと見分けがつきにくくなり、過誤につながる。
計数ミスは患者にとって健康上の大きな被害とはならない可能性もあるが、過剰服用の原因となったり、薬が足りなくなって飲めなかったなどのトラブルが生じることもあるので、侮ってはいけない。
また、内服薬以外にも、坐薬は5個つづり、湿布は1袋7枚、軟膏は1本5gの製品が多いが、それ以外の規格もあるので注意を要する。特に医師も知ってか知らずか「アズノール軟膏 10g」という処方がよくみられるが、この場合は容器に詰めて渡さなければいけない。
▶1シートあたりの錠数(個数)に注意する主な薬一覧
医薬品名 | 1シートあたりの錠数(個数) |
---|---|
SPトローチ | 12錠 |
イトリゾールカプセル | 8カプセル、10カプセル |
イミグラン錠 | 6錠 |
エクセラーゼ配合錠 | 20錠、21錠 |
エフィエント錠5mg | 8錠、10錠 |
オーグメンチン配合錠 | 6錠 |
オプスミット錠 | 15錠 |
クラシエ漢方エキス錠 | 3錠×6連包 |
クレメジン速崩錠 | 1包4錠×3包つづり |
ジスロマック錠250㎎ | 6錠 |
ゼルボラフ錠 | 8錠 |
ゾーミッグRM錠 | 6錠 |
タチオン錠 | 15錠、21錠(100㎎錠のみ) |
バルトレックス錠 | 6錠 |
ファムビル錠 | 6錠 |
ファリーダックカプセル | 12カプセル |
ホスレノールチュアブル錠500㎎ | 6錠 |
マクサルトRPD錠 | 3錠 |
マクサルト錠 | 6錠 |
メトトレキサート錠2mg「あゆみ」 | 6錠 |
リアルダ錠 | 8錠 |
リパクレオンカプセル | 12カプセル |
▶1枚あたりの個数に注意する主な薬一覧
医薬品名 | 1枚あたりの個数 |
---|---|
アローゼン顆粒 | 4連、7連 |
強力ポステリザン軟膏 | 5個、7個 |
新レシカルボン坐剤 | 6個 |
ボラザG坐剤 | 5個、7個 |
▶1袋あたりの枚数に注意する主な湿布薬一覧
医薬品名 | 1袋あたりの枚数 |
---|---|
アドフィードパップ | 6枚、7枚 |
イドメシンパップ | 5枚、7枚 |
カトレップパップ | 5枚、7枚 |
ゼポラスパップ | 6枚、7枚 |
セルタッチパップ | 6枚、7枚 |
ミルタックスパップ | 6枚、7枚 |
▶1本あたりのg数に注意する主な塗り薬一覧
医薬品名 | 1本あたりのg数 |
---|---|
アクトシン軟膏 | 30g、200g |
アズノール軟膏 | 20g |
アラセナクリーム | 2g、5g |
アラセナ軟膏 | 2g、5g、10g |
エコリシン眼軟膏 | 3.5g |
オルセノン軟膏 | 30g |
カデックス軟膏 | 40g |
ゲーベンクリーム | 50g |
タリビッド眼軟膏 | 3.5g |
ディフェリンゲル | 15g |
テラマイシン軟膏 | 25g |
ドボネックス軟膏 | 10g、30g |
ドボベットゲル | 15g、30g |
ドボベット軟膏 | 15g、30g |
ネオメドロールEE軟膏 | 3g |
パスタロンクリーム10% | 20g、50g |
パスタロンクリーム20% | 25g |
パスタロンソフト軟膏10% | 20g、50g |
パスタロンソフト軟膏20% | 25g、50g |
ヒルドイドクリーム | 25g、50g |
ヒルドイドゲル | 25g、50g |
ヒルドイドソフト軟膏 | 25g、50g |
プロスタンディン軟膏 | 10g、30g |
ユーパスタコーワ軟膏 | 30g、100g |
ユベラ軟膏 | 56g |
▶1本あたりのmL数に注意する主な点眼薬一覧
医薬品名 | 1本あたりのmL数 |
---|---|
エイベリス点眼液 | 2.5mL |
エイベリスミニ点眼液 | 0.3mL |
カタリンK点眼用 | 15mL |
カタリン点眼用 | 15mL |
キサラタン点眼液 | 2.5mL |
コソプトミニ配合点眼液 | 0.4mL |
ザラカム配合点眼液 | 2.5mL |
タプコム配合点眼液 | 2.5mL |
タプロス点眼液 | 2.5mL |
タプロスミニ点眼液 | 0.3mL |
チモプトールXE点眼液 | 2.5mL |
デュオトラバ配合点眼液 | 2.5mL |
トラバタンズ点眼液 | 2.5mL |
パピロックミニ点眼液0.1% | 0.4mL |
ヒアレインミニ点眼液0.1%/0.3% | 0.4mL |
ミケランLA点眼液 | 2.5mL |
ミケルナ配合点眼液 | 2.5mL |
ムコスタ点眼液UD2% | 0.35mL |
リジュセアミニ点眼液0.025% | 0.3mL |
ルミガン点眼液 | 2.5mL |
レバミピド懸濁性点眼液2%「参天」 | 5mL |
1本2.5mLの点眼薬
点眼薬の多くは1本5mLである。
点眼薬に記載されている使用期限は未開封の場合を条件としており、通常、開封後は1カ月以内に使い切るようにつくられている。それは使用期限が長ければ長いほど、点眼する過程で、微生物汚染のリスクが増加するからである。
1本5mLという量は「1か月以内の使用」に適切な液量となっている。
点眼液の1滴の量は約50μL(0.05mL)と言われており、5mLで約100回分使用できる。
1日2回両目に点眼であれば約25日分、1日3回両目に点眼であれば約17日分使用できる計算である。つまり、1本5mLの点眼薬は、点眼回数を守れば1ヵ月以内で使い切る液量になっている。ただし、1日1回の点眼回数の場合、両目に使用しても50日もつことになり、使用期限の目安である1ヵ月をオーバーしてしまう。そのため、1日1回の使用法の点眼薬は1本2.5mLの液量となっている。
1束の量
1シートあたりの錠数以外にも、シートが14錠×2枚、21錠×2枚といった何枚かの束でアルミパックされているものもある。プラザキサやオパルモンなど吸湿性の高い薬でアルミパックにされているが、これも計算間違いに注意する必要がある。
テープ剤などは7枚1つづりのものと10枚1つづりのものがあるので注意が必要である。また、「ホクナリンテープは7枚1つづりだ」と思い込んで、実際に枚数を数えると6枚しかないということもたまにある。前の調剤者が、7枚1つづりになっている束から1枚だけを抜き取り6枚になっているということである。抜き取って調剤した場合は帯を外して保管することを徹底しなければならない。
2 件のコメント
いつも貴重な情報ありがとうございます。
知識量がすごいと感嘆しております。
ミヤBMはせっかくシートが改善されましたが、
12錠シートというのは迷惑ですね。
6枚入り湿布の問題も昔から悩ましいものです。
上記のクレメジン速崩錠につきましては、1シートというよりも1包が4錠入りで、3包つづりとなっていますね。
あとはうちで扱っていて紛らわしいシートとしましては、リアルダ錠が8錠シート、メトレート(新名称はメトトレキサート「あゆみ」)が6錠シートですね。錠剤ではないですが、リパクレオン顆粒の4包つづりもリパクレオンカプセル同様にわかりにくいです。
コメントありがとうございます。
貴重な情報ありがとうございます。書き加えておきます。