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1シート10錠じゃない薬は?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤. タグ:薬剤一覧ポケットブック. この記事は約4分28秒で読めます.
12,639 ビュー. カテゴリ:1シートの数
1シートの数は10錠?
2020年9月、ミヤBM錠が1シート10錠のSPシートから、1シート12錠のPTPシートに変更となった。(その後2021年5月に10錠シートが発売され、12錠シートは販売中止になりました)
一包化する際には、面倒だったSPシートが、PTPシートになって楽になったという利点はあるが、調剤ミスを起こしやすい1シート12錠への変更は、正直改悪であると思っている。
1シート10錠ではない薬といえば、1シート14錠のウイークリーシートもあるが、間違えやすいものには以下のような薬がある。
・リパクレオン(1シート12カプセル)
・エクセラーゼ配合カプゼル(1シート12カプセル、1シート21カプセル)
・エクセラーゼ配合錠(1シート20錠、1シート21錠)
・SPトローチ(1シート12錠)
・イミグラン錠(1シート6錠)
・ゾーミッグRM錠(1シート6錠)
・ジスロマック錠(1シート6錠)
・バルトレックス錠(1シート6錠)
・ファムビル錠(1シート6錠)
・オーグメンチン配合錠(1シート6錠)
・ホスレノールチュアブル錠500㎎(1シート6錠)
・クレメジン速崩錠500mg(1包4錠×3包つづり)
・マクサルト錠10mg(1シート6錠)
・マクサルトRPD錠10mg(1シート3錠)
・エフィエント錠5mg(1シート8錠)
・ゼルボラフ錠240mg(1シート8錠)
・イトリゾールカプセル50(1シート8カプセル)
・タチオン錠(15錠、21錠)
・オプスミット錠(15錠)
・メトレート錠(1シート6錠)
・リアルダ(1シート8錠)
1シート6錠くらいだと間違えにくい。
1シート12錠とか8錠は間違えやすい。
又、イトリゾールカプセルみたいに、1シート10カプセルのものと8カプセルのものが混在すると余計に間違えやすい。
計数ミスは患者にとって大きな被害とはならない可能性がありますが、薬局経営にとっては少々ダメージ。
ウィークリーシート
薬局で薬をもらうと、シートに入った状態でもらいますね。
海外だと瓶でもらうこともあるかも、ですが。
このシートのことをPTPシートといいます。
PTPは英語のPress Through Packageの略で、押し出して取り出す包装という意味です。
このPTPシートですが、10錠単位のことが多いのですが、中には14錠単位のものもあります。
なぜ14錠単位なのか。
高血圧や糖尿病など、慢性疾患で毎月など定期的に受診される方は、曜日毎に受診日が決まることが多いので、受診間隔は1週間単位になります。
そのため処方箋も、7日間の倍数で処方されることが多いのです。
1日1回2週間分なら1シート、28日分なら2シート。
調剤が楽チンです。
と、思いきや、最近は30日処方とか月単位での処方のほうが多かったりして。
140錠包装のほうが、100錠包装よりも、メーカーにとってはうまみがあるんでしょうけど、薬局的にはあまり意味の無い、逆に過誤が発生する要因になるのではないかという思いもある。
ディオバンとか140錠包装からしか無いのは、1人の患者さんの為に用意している薬局側としてはほんとに不便。ノバルティスめ。
1箱は100錠?
1シートは10錠。
1箱は100錠。
という思い込みがある。
ウィークリーシートの場合は、1シート14錠。
1シート14錠とかだと、シートの長さが長いので、なんとなく違和感を感じ気付くことは多いが、14錠シートを10錠シートと間違えることもある。
ジプレキサ錠の10錠シートは逆にシートが大きいので、14錠シートと間違えることがあるらしい。
ウィークリーシートの場合、1箱140錠入りとか70錠入りとか。
1箱140錠入りだと、箱の大きさが大きくなるので違和感を感じ気付くことが多い。
1箱70錠入りだと小さいし。
インデラル錠の場合、10錠シートで1箱120錠。
これがわかりにくい大きさ。
1箱100錠だと思い込んで袋のまま監査してしまうと過誤のもと。
湿気に弱い薬だと袋を開封せずにそのまま投薬することも多い。
過誤防止のために、投薬するときには袋も開封して監査するのが望ましい。
坐薬は5個つづり?
坐薬は5個つづり、という思い込み。
錠剤のシートは10錠つづり、という思い込みが調剤ミスを招く。
アンヒバやボルタレン、ナウゼリンなど、処方頻度の高い坐薬は5個つづりのものが多い。
そのため、6個つづり、7個つづりなどの坐薬が出たときには注意を要する。
5個つづりの坐薬
アンヒバ、ボルタレン、インダシン、ナウゼリン、ダイアップ
6個つづりの坐薬
新レシカルボン坐薬
7個つづりの坐薬
ネリプロクト坐剤
10個つづりの坐薬
サラゾピリン坐剤
気を付けようね。
6枚入りの湿布と7枚入りの湿布
うちの薬局には、セルタッチパップの6枚入りと7枚入りがある。
門前の病院は6枚入りを使用しているため、6枚入りがメインで、7枚入りは滅多に処方されない。
しかし、ある診療所からは、
「セルタッチパップ 14枚」
という処方がくるため、7枚入りで調剤せざるをえない。6枚入り2袋と、2枚は開封して渡すという手段もあり得るが、そんな渡され方はあまり気持ちよくないだろう。
そのため、7枚入りも在庫してあるのだが、たまに応援にきた薬剤師などが、間違えて調剤することがある。
事前監査で投薬前には気づくが、滅多に出ない7枚入りの箱(350枚入り)を開封されてしまうとちょっとイラつく。
そもそも、なぜ6枚入りと7枚入りという微妙な差のパッケージを用意してやがんだとメーカーに対してイラつく。テープ剤は7枚入りだけじゃねえか。
錠剤の10錠シートと14錠シート(ウィークリーシート)じゃねえんだから、どっちでもいいってわけにはいかねえんだよ。と、メーカーに苦情。
セルタッチパップ以外に6枚入りと7枚入りのパッケージがある製品としては、
・アドフィードパップ40mg
・ゼポラスパップ
・ミルタックスパップ30mg
・モーラスパップ30mg
などがあります。ちなみに、カトレップパップは5枚入りと7枚入りがあります。
全部7枚入りに統一してください。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。
2 件のコメント
いつも貴重な情報ありがとうございます。
知識量がすごいと感嘆しております。
ミヤBMはせっかくシートが改善されましたが、
12錠シートというのは迷惑ですね。
6枚入り湿布の問題も昔から悩ましいものです。
上記のクレメジン速崩錠につきましては、1シートというよりも1包が4錠入りで、3包つづりとなっていますね。
あとはうちで扱っていて紛らわしいシートとしましては、リアルダ錠が8錠シート、メトレート(新名称はメトトレキサート「あゆみ」)が6錠シートですね。錠剤ではないですが、リパクレオン顆粒の4包つづりもリパクレオンカプセル同様にわかりにくいです。
コメントありがとうございます。
貴重な情報ありがとうございます。書き加えておきます。