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中止したら横紋筋融解症になる薬?
公開. 更新. 投稿者:パーキンソン病.この記事は約2分54秒で読めます.
3,966 ビュー. カテゴリ:パーキンソン病と横紋筋融解症
COMT阻害薬のコムタン(エンタカポン)とオンジェンティス(オピカポン)の禁忌には、以下のような記載がある。
悪性症候群又は非外傷性横紋筋融解症の既往歴のある患者〔投与中止に伴い、悪性症候群や横紋筋融解症の発現リスクが増大するおそれがある。〕
ちょっとわかりづらい表現だが、COMT阻害薬を中止すると、悪性症候群や横紋筋融解症になる可能性がある。
だから、悪性症候群や横紋筋融解症の既往歴のある患者は使わないように、ということだ。
COMT阻害薬以外の抗パーキンソン病薬でも、副作用の項目に、
悪性症候群
急激な減量又は中止により、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。また、本症発現時には白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることもある。このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
上記のような記載のある薬は多い。
MAO-B阻害薬のアジレクト、エクフィナ、エフピー、ドパミンアゴニストのカバサール、ドミン、ニュープロパッチ、ビ・シフロール、ミラペックス、ドパミン放出促進薬のシンメトレルなど。
なぜCOMT阻害薬だけが、悪性症候群や横紋筋融解症の既往のある患者に禁忌であるのかはわからない。
重篤副作用疾患別対応マニュアルで、悪性症候群の「発症のしくみ」には以下のように記載されている。
脳内には、さまざまな種類の神経伝達経路がありますが、悪性症候群を引き起こす可能性のある薬剤は、共通してドパミン神経系に作用したり影響を与えることから、この神経系に加わる急激な変化が発症に関連していると考えられていますが、まだ詳しい発症の仕組みは分かっていません。また、精神神経用薬を服用する多くの患者さんのうち、この悪性症候群を発症する患者さんはそのごく一部であり、これまで、発症を促進する危険因子についてさまざまな報告があります。
悪性症候群といえば、抗精神病薬の副作用なので、抗ドパミン作用が影響しているかと思いきや、脳内のドーパミン濃度の急激な上昇が原因という話もあり、よくわかりませんが、ドパミン濃度の変動が大きな誘因となっているのだろう。
横紋筋融解症については、悪性症候群に随伴して起こるものである。
とにかく、抗パーキンソン病薬の処方変更時には、発熱・発汗、血圧の急激な変化などの悪性症候群の初期症状や、体の痛み、尿の赤色変など横紋筋融解症の初期症状が出ていないか注意する。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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