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エリスロマイシンは消化管運動促進剤?
公開. 更新. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約1分11秒で読めます.
3,383 ビュー. カテゴリ:エリスロマイシンとモチリン様作用
エリスロマイシは下痢しやすい?
エリスロマイシンは消化器系の副作用が多い。
下痢、腹痛、胃痛など。
その原因はモチリン作用にある。
モチリンとは、小腸から分泌されるペプチドホルモンです。
モチリンは、胃腸の運動の生理的周期性運動亢進サイクルを増大させ、ペプシンの生産を刺激させる。
エリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質は、非ペプチドモチリン作動薬類として機能し、胃腸の蠕動運動を刺激するときに使われる。
低投与量のエリスロマイシンは、モチリンの分泌を促し、結果的に胃腸の蠕動や下痢を引き起こす。
抗生物質はモチリン様作用のみでなく、腸内細菌叢の異常をきたし、腹痛や下痢といった症状をきたすこともあり得る。
エリスロマイシンは、胃に存在するモチリン受容体を刺激し、胃を収縮させるため、逆流性食道炎を引き起こす。
エリスロマイシンは、消化管蠕動にかかわるホルモンであるモチリンの受容体を刺激するアゴニストであることが確認されています。
糖尿病性胃麻痺の改善にエリスロマイシンが有効という報告もあります。
エリスロマイシンには、消化管蠕動に係わるホルモンの1つ「モチリン」の受容体を刺激する「モチリン様作用」があると報告されています。
モチリンとは腸管ポリペプチドで、消化管平滑筋を収縮させる作用により、胃から回腸に向けて規則的に伝播する強力な収縮運動を引き起こします。
また、経管栄養患者、胃ろう患者に対し、消化管運動機能亢進あるいは便秘改善を目的として、エリスロマイシン少量長期投与が行われることがあります。
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