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アーリーダとイクスタンジの違いは?
公開. 更新. 投稿者:癌/抗癌剤.この記事は約1分1秒で読めます.
6,546 ビュー. カテゴリ:アーリーダ
現在、前立腺がんの治療薬として、抗アンドロゲン薬のカソデックス、オダイン、プロスタール、イクスタンジ、CYP17阻害剤のザイティガなどがある。
ここに新たにアーリーダ(アパルタミド)という新薬が追加になる。
アーリーダの作用機序は、
①アンドロゲンがアンドロゲン受容体に結合するのを阻害する②アンドロゲン受容体ががん細胞核内に移行するのを止める③アンドロゲン受容体ががん細胞のDNAに結合するのを阻害する
との3つの方法でがん細胞の増殖を阻害する。基本的には抗アンドロゲン薬。
経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬のイクスタンジ(エンザルタミド)と同じ作用機序。
だが、イクスタンジは遠隔転移の有無にかかわらず使えるが、アーリーダは非転移性の患者が対象となる。
アーリーダの効能効果は、「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌」。
イクスタンジの効能効果は、「去勢抵抗性前立腺癌」。ザイティガも同じ。
なぜアーリーダにはこのような制限が付いたのだろうか。
がんが前立腺に限局していれば、長期的な予後が優れている。局所進行がんの患者は、一般に治癒できないが、それでも、5年生存率は非常に良好である。前立腺がんが遠隔転移すれば、現在の治療法で治癒することはない。
保険財政的に、治癒の可能性の低い患者に投与するのは無駄ということか。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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