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ペンタサは1日3回でも1日1回でも効果は同じ?
公開. 更新. 投稿者:下痢/潰瘍性大腸炎.この記事は約2分44秒で読めます.
3,828 ビュー. カテゴリ:メサラジンの用法
潰瘍性大腸炎の寛解維持期において、5-ASA製剤の服薬アドヒアランス低下は再燃率を上昇させることが明らかとなっている。服薬アドヒアランス低下の理由としては「飲み忘れ」が最多である。
ペンタサ錠の用法は、
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mgを3回に分けて食後経口投与するが、寛解期には、必要に応じて1日1回の投与とすることができる。
アサコール錠の用法は、
通常,成人にはメサラジンとして1日2,400mgを3回に分けて食後経口投与するが,寛解期には,必要に応じて1日1回2,400mg食後経口投与とすることができる。
リアルダ錠の用法は、
通常、成人にはメサラジンとして1日1回2,400mgを食後経口投与する。
ペンラサとアサコールは、潰瘍性大腸炎寛解維持期の患者を対象とした第3相試験において、1日3回の分割投与と1日1回投与で有効性・安全性に差が無かったことが報告されている。ペンタサは2012年、アサコールは2017年に寛解維持期における1日1回投与がそれぞれ承認された。2016年に発売されたリアルダは、寛解導入期と寛解維持期のいずれにおいても1日1回投与とされている。
なお、サラゾスルファピリジン(サラゾピリン)は、スルファピリジンと5-ASAの酸性アゾ化合物である。大腸の腸内細菌によりアゾ結合が切断されるに従って、メサラジンが放出され作用する。実臨床では、1日3~4回の分割投与が行われていることが多い。
5-ASA製剤
5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤は潰瘍性大腸炎の寛解導入・維持の基本薬である。メサラジンが病変部の粘膜に直接作用し、抗炎症作用を発揮する。
メサラジンの有効性は大腸送達量や粘膜内濃度と相関することが明らかになっており、様々なドラッグ・デリバリー・システム(DDS)を持つ5-ASA製剤が開発されている。
ペンタサ、アサコール、リアルダの有効成分は、いずれもメサラジンである。
ペンタサは時間依存性に小腸から大腸にかけて、アサコールはpH7以上となる回腸末端から大腸全域にかけて、それぞれメサラジンを放出する。リアルダは、pH応答性コーティングに加え、素錠部の親水性と疎水性の基剤が放出を緩やかに制御するマルチマトリックス(MMX)というDDSを採用しており、回腸末端から大腸全域にかけて、メサラジンを持続的に放出する。
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