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リウマトレックス服用中コーヒーを飲んじゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:免疫/リウマチ.この記事は約1分23秒で読めます.
4,015 ビュー. カテゴリ:コーヒーとメトトレキサートの相互作用
リウマトレックス(メトトレキサート)の主な作用機序は、葉酸の活性化を阻害することによりDNAの合成を阻害することによるが、そのほかにも、アデノシンを介した機序も確認されている。
メトトレキサートが5-アミノイミダゾールー4-カルボキサミドリボヌクレオチド(AICAR)トランスホルミラーゼを阻害することにより、細胞内にAICARが蓄積される。このAICARにより、アデノシンの細胞外への遊離が促進されるものと考えられている。
こうして、メトトレキサートの作用により線維芽細胞や血管内皮細胞からアデノシンが遊離し、好中球に対する細胞接着阻害作用を発揮する。
一方、カフェインはアデノシン受容体でアデノシンと拮抗することにより、メトトレキサートの効果を弱める。
発症間もない関節リウマチ患者39人にメトトレキサートを1週7.5㎎投与し、カフェインの摂取量別に3群に分けて3か月後の効果を比べたところ、高カフェイン摂取群(1日180㎎超、13人)は低カフェイン摂取群(1日120㎎未満、13人)と比較して、朝のこわばりと関節痛の改善が有意に少なかったとの報告がある。
「日本食品標準成分表2015年版」によると、カフェイン180㎎はコーヒー約300mLに相当する。
ただし、減弱作用を生じるカフェインの量については、1日300㎎超とする報告もあり、一定の見解は得られていない。
テオフィリンクリアランスに個人差があることも原因の1つと考えられている。
ちなみにリウマトレックスの添付文書上、コーヒーやカフェインに関する相互作用の記載はまだ無い。
また、パーキンソン病治療薬で、カフェインと同じような働きをするアデノシンA2A受容体拮抗薬のノウリアストも、リウマトレックスの効果を減弱しそうな気がするが、ノウリアストの添付文書にもリウマトレックス(メトトレキサート)に関する記載はない。
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