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ミコブティンとリファジンの違いは?
公開. 更新. 投稿者:結核/肺炎.この記事は約3分42秒で読めます.
4,798 ビュー. カテゴリ:リファブチンとリファンピシン
ミコブティンとリファンピシンは何が違うの?
抗結核薬の3剤併用療法などでよく使われるリファンピシン。
その強化版のような位置づけのミコブティンという薬があります。
ミコブティン(リファブチン)は2008年10月に発売された半合成抗生物質で、リファンピシンに比べて細胞移行性が高いためリファンピシン耐性菌の約3割に感受性を示します。リファンピシンで問題となる薬物間相互作用(CYP3A4誘導)がそれほど強くなく、併用薬の制約が少ないことが利点としてあげられます。
リファジン(リファンピシン)の併用禁忌は以下の品目。
ルラシドン塩酸塩、タダラフィル(アドシルカ)、マシテンタン、ペマフィブラート、チカグレロル、ロルラチニブ、ボリコナゾール、イサブコナゾニウム硫酸塩、ホスアンプレナビルカルシウム水和物、アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩、リルピビリン塩酸塩・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン、ドルテグラビルナトリウム・リルピビリン塩酸塩、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、ドラビリン、カボテグラビル、カボテグラビルナトリウム、レナカパビルナトリウム、ソホスブビル、レジパスビル アセトン付加物・ソホスブビル、ソホスブビル・ベルパタスビル、グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、ビクテグラビルナトリウム・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩、アメナメビル、ニルマトレルビル・リトナビル、エンシトレルビル フマル酸、アルテメテル・ルメファントリン又はプラジカンテルを投与中の患者
ミコブティン(リファブチン)の併用禁忌は以下の品目。
次の薬剤を投与中の患者:ボリコナゾール、エンシトレルビル、グラゾプレビル、エルバスビル、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、リルピビリン(注射剤)、イサブコナゾニウム
少ないとはいえ、一般的な薬から比べると多いので、リファンピシン同様併用禁忌には注意が必要です。
偽膜性大腸炎や白血球減少症など、重大な副作用の多くはリファンピシンと共通しており、尿や唾液などの赤変という特徴的な副作用も同様に生じます。
リファブチンに特有の重大な副作用として、眼のぶどう膜炎があります。
初期症状は眼の充血や痛み、飛蚊症、霧視などで、リファブチンの中止やステロイド点眼剤による治療が必要となります。
抗結核薬
First-line薬剤(a):最も強力な抗菌作用を示し、菌の撲滅に必須の薬剤(INH、RFP、PZA)
First-line薬剤(b):主に静菌的に作用し、First-line drugs(a)との併用で効果が期待できる薬剤(SM、EB)
Second-line薬剤:上記2つに比べ抗菌力は劣るが多剤併用で効果が期待できる薬剤(KM、TH、EVM、PAS、CS)
INH:イソニアジド、RFP:リファンピシン、PZA:ピラジナミド、SM:ストレプトマイシン、EB:エサンブトール、KM:カナマイシン、TH:エチオナミド、EVM:エンビオマイシン、PAS:パラアミノサリチル酸、CS:サイクロセリン
First-line薬剤は、より有効で副作用は少ない。
Second-line薬剤は有効性が劣り副作用が多くなる。
イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミド、ストレプトマイシンは殺菌性である。
First-Line薬剤、特にイソニアジド、リファンピシン、エタンブトールは空洞内の結核菌に有効である。髄液への移行はイソニアジド、リファンピシン、ピラジナミドが良好である。
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