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パルモディアとベザトールの違いは?
公開. 更新. 投稿者:脂質異常症.この記事は約2分55秒で読めます.
8,660 ビュー. カテゴリ:ペマフィブラート
久々に脂質異常症治療薬で、フィブラート系の新薬が出るそうです。
その名はパルモディア錠(ペマフィブラート)です。PPARαモジュレーターをもじったネーミングです。
フィブラート系の薬には、ベザトールSR(ベザフィブラート)とリピディル/トライコア(フェノフィブラート)等があります。
他にもすっかり忘れ去っていましたが、クリノフィブラート(リポクリン)、クロフィブラートといった薬もあります。
これらの薬と比べて、何かいいところはあるのでしょうか。
スタチン製剤との併用試験で、臨床上問題となる薬剤血中濃度の変化はなく、単独投与と同様に有効性や安全性が確認されたというが、添付文書上スタチンとの原則併用禁忌は、ベザトール、リピディル同様に書かれています。 (現在は改訂され記載されていない)
パルモディアはただのPPARαモジュレーターではなく、高活性かつ高選択なPPARαモジュレーター(Selective Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Modulatorα: SPPARMα, スパームアルファ)とのこと。
遺伝子発現を制御する核内受容体であるPPARαを高い選択性をもって活性化することで、血中の中性脂肪(トリグリセライド:TG)低下作用とHDL-コレステロール増加作用等、さまざまな遺伝子調節作用を有することが示されている。
SPPARMα(選択的PPARαモジュレーター)は、PPARαを介した脂質代謝への効果を選択的に高め、その他の影響を少なくするという薬剤です。
脂質代謝への効果として、
・TG低下
・HDL-C上昇、アポA1上昇
・FGF21上昇
その他の影響として、
・ALT/γ-GTP(肝臓)
・ホモシステイン(心血管)
・クレアチニン(腎臓)
などがあります。
ここらへんの選択性がどの程度副作用軽減に影響するか不明ですが、リピディルと比較した場合、リピディルの添付文書上、肝機能検査値異常(25.32%)、CK(CPK)上昇(8.48%)が発生したという報告がありますが、パルモディアではCK(CPK)上昇、肝機能検査値異常0.3~1%未満と低いことは判断材料になるのかも知れない。
用法は、
通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までとする。
1日2回なので、ベザトールと同じ。1日1回のリピディルに比べると面倒。
画期的な新薬とは言い難いが、既存のフィブラート系でなかなか中性脂肪が下がらないという人には使ってみる価値はありそう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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4 件のコメント
へぇー!面白い記事ありがとうございます!
ちなみに安全性の面で違いはどうなんですか?
パルモディアを透析患者に禁忌ですか?
コメントありがとうございます。
パルモディアは「中等度以上の腎機能障害のある患者」に禁忌となっているので、透析患者には禁忌という判断になるかと思いますが。
総コレステロールはパルモディアの方がさげるのでしょうか?