2018年4月5日木曜更新.3,287記事.5,101,555文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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傷口を消毒してはいけない?

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傷口は消毒しない

普通のキズでも褥瘡でもそうですが、傷口を消毒しないという考え方が普及しています。

消毒薬は、細胞障害があるといわれています。
肉芽が形成されてくれば消毒薬は使わなくても構いません。

しかし炎症期では化膿していたり、MRSA感染をおこしていることもあります。
このような場合には抗菌剤や抗生剤の外用薬が第一選択ですが、消毒薬も用いるべきです。

Q:褥瘡の消毒はどうしたらよいか?

A:通常は消毒は行わず,人肌ぐらいに温めた生理食塩液による加圧洗浄で十分である。褥瘡面積1cm2あたり10mLを目安に,少し水しぶきがあがるくらいの圧をかけて洗浄する。消毒薬は細胞に直接傷害を与える可能性があり,また綿球などの使用により肉芽組織が物理的なダメージを受けることがあるので,赤色期~白色期の肉芽増殖・上皮形成期には用いない。消毒は黒色期~黄色期の明らかに感染を認め,浸出液や膿苔が多い時に限定して行い,消毒後は生理食塩液で洗浄する。質疑応答 2008年6月

市販の被覆材やラップなどの非医療用材料を用いて、比較的簡単に行うことのできる湿潤療法ですが、滲出液が多くて被覆材からあふれてくる場合や、発赤・腫脹・発熱・排膿などの感染の徴候がある場合には、それぞれに適切な対処が必要となります。

効果が限定的で、生存組織への傷害作用の方が強いとして不要とされた消毒も、汚染や感染が疑われる場合には必要と判断されることもあります。

ラップ療法や、創面を消毒することの是非に関しては、医師の間でも議論の続くところのようです。

決して消毒しないこと、どのような創傷もラップ療法で治療することを是とする意見もあり、書籍やインターネットなどにそうした情報が多く掲載されています。

その正否を判断することはできませんが、治療法の選択は、創傷の深さや状態、汚染・感染のリスクなどに基づいて行われるべきものであり、必要に応じて、それらを正しく観察、対処のできる医師の診察を受けることを勧めるのも、薬剤師の役割ではないかと思います。

傷を濡らしても構わない

皮膚潰瘍など皮膚に傷があるときはバリア機能がありませんので、感染しやすい状態といえます。
湯船につかることは避けて、シャワーで傷を洗うのが良いでしょう。

「濡らすとばい菌がつく」と思ってまったく傷を洗わない方もおられます。
しかし、菌を減らす最適な方法は「物理的に菌を洗い流す」ことです。

傷の周囲の皮膚は石鹸で洗って清潔に保ちましょう。
傷の周囲の皮膚が健康な状態でないとなかなか傷も治ってきません。

石鹸が傷に流れても構いませんので、シャワーで最後にきれいに洗い流しましょう。

感染を恐れ入浴させないのはかえって逆効果!

 褥瘡ができているからという理由で、入浴を中止するのはかえって逆効果です。褥瘡患者こそ皮膚の清潔が必要であり、入浴によって血行促進も期待できます。壊死物や滲出液があるときは、創が汚染されないようにポリウレタンフィルムドレッシングか閉鎖性ドレッシングで密閉して入浴するとよいでしょう。特に浴槽を共同で使用するときは、感染予防にもなります。

 肉芽形成しているときはドレッシングは必要とせず、湯上がり時にシャワーで創の洗浄を十分に行います。入浴後の創の消毒は必要ありません。 床ずれ交番

ピオクタニンと褥瘡

ピオクタニンと褥瘡への効果について
ピオクタニンは, 化学名: 塩化メチルロザニリンという合成化合物で, 一般的にはクリスタルバイオレットという色素として知られています。
皮膚科の門前では、処方されることもあるようです。

赤チンと水銀

自分が子供の頃、傷口の消毒の定番は赤チンでした。
その後、マキロンを使うようになって、現在は傷口の消毒はしないほうがいいという考えになってきています。

赤チンが使用されなくなったのは、中に含まれる水銀が問題視されたからです。
皮膚浸透性が低く、濃度が薄い希釈液のために毒性は小さいので、外用剤として使う限りにおいては安全だとされています。

しかし、誤飲事故とか製造工程で発生する水銀の処理とかの問題もあり、日本ではもう製造されていません。
海外で製造されている赤チンを入手することは今でもできます。

しみない消毒薬

しみない消毒薬を求めてくるお客さんがいます。

子供向けの消毒液で、ムヒのきず液は、しみない殺菌消毒液で、お子様にも安心して使用できます。
成分は塩化ベンゼトニウムで、マキロンも同じ殺菌成分です。

エタノールやオキシドールはしみる。
ベンゼトニウム(マキロン)、ベンザルコニウム、ポピドンヨードなどはしみない。
ヒビテン、ヘキザック、ヒビディールのようなクロルヘキシジンもよく処方されますが、しみないらしい。

参考書籍:クレデンシャル2013.4


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