更新日:2016年2月13日.全記事数:3,091件

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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特別養護老人ホームの入所者の薬歴管理料はとれる?


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特別養護老人ホームの入所者の服薬指導

2016年度の診療報酬改定で、薬剤服用歴管理指導料の部分も見直されている。

薬剤服用歴管理指導料
1 原則6月以内に処方せんを持参した患者に対して行った場合 38点
2 1の患者以外の患者に対して行った場合 50点
3 特別養護老人ホーム入所者に対して行った場合 38点

大きいのは、医療機関における初診料のように、初回は高めの点数、2回目以降は安くなるという点。
これにより、あちこちの薬局で薬をもらわずに、かかりつけ薬局を決めてもらうという狙いがある。
まあ、初回は色々と聞き取る項目も多いので、その労力に見合った点数設定ともいえる。

3の「特別養護老人ホーム入所者に対して行った場合 38点」というのがイマイチピンと来ない。

3については、保険薬剤師が老人福祉法第20条の5に規定する特別養護老人ホームを訪問し、服薬状況等を把握した上で、必要に応じて当該施設職員と協力し、次に掲げる指導等の全てを行った場合に、処方せん受付1回につき所定点数を算定する。

イ患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、薬剤情報提供文書により患者又は現に薬剤を管理している者(以下この区分番号において「患者等」という。)に提供し、薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと。
ロ処方された薬剤について、患者等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関して必要な指導を行うこと。
ハ手帳を用いる場合は、調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
ニ患者ごとに作成された薬剤服用歴や、患者等からの情報により、これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無の確認を行うこと。
ホ必要に応じて薬剤情報提供文書により、投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む。)を患者に提供すること。

「特別養護老人ホームを訪問し」と書かれているので、薬局にたまに特別養護老人ホームの施設の方が、入所者の薬を取りに来ますが、それに対しては通常の薬剤服用歴管理指導料の算定方法でよいのだろう。

そもそも、施設や患者宅を訪問した際の、診療報酬の取り扱いについて、わかっていないので、まとめる。
新しいビットマップ イメージ

新しいビットマップ イメージ (2)

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薬局や施設によってやり方が異なるだろうが、特養に数十人分の薬を届けた場合、薬剤服用歴管理指導料を算定するかどうかという点について、算定は可能だが、薬を配達して終了という形だと算定要件を満たせないので、あえて算定しないという薬局も多いのではなかろうか。

「特別養護老人ホーム入所者に対して行った場合 38点」という項目をあえて作った意図が何かあるのかどうかはよくわからない。

老人ホーム入所者の処方せんは調剤できるか

Q.特別養護老人ホーム入所者に対する処方せんは調剤できるか
A.調剤できる。
ただし、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない(末期の悪性腫瘍の患者であって、保険医の指示に基づいて訪問薬剤管理指導を実施した場合は除く)。

Q.老人保健施設の施設入所者に対する処方せんは調剤できるか
A.介護老人保健施設入所者に対しては、一般的に調剤できない。
ただし、内服薬および外用薬として、①抗悪性腫瘍剤(悪性新生物に罹患している患者に対する投与に限る)、②疼痛コントロールのための医療用麻薬、③抗ウイルス剤(B型肝炎又はC型肝炎の効能若しくは効果を有するもの及び後天性免疫不全症候群又はHIV感染症の効能若しくは効果を有するものに限る)に限り、処方せんによる交付が認められている。

老健の調剤の外部委託

介護老人保健施設の調剤業務について。

老人保健施設のお薬は!

「介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準について」という通達に、
「医薬品の管理については、当該介護老人保健施設の実情に応じ、地域の薬局の薬剤師の協力を得て行うことも考えられること。」という記載がみられる。

そのため、介護老人保健施設の調剤業務を請け負っているという薬局はあります。
しかし介護老人保健施設の医師は、保険医療機関における保険医ではないので保険薬局における薬剤又は治療材料の支給を目的とする処方箋を交付できないので、保険請求はできないということになる。
全額10割自費で施設に請求することになる。

老健の施設サービス費は投薬料を包括しているものであり、入所者に請求することはできない。
施設に請求することになる。

法的には、院内処方を外で調剤しているようなものと思われる。

在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定

Q.老人ホームなどにおいて、1回の訪問で複数の患者について訪問薬剤管理指導を行った場合は、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定できるか。

A.特別養護老人ホーム、老人保健施設、医療機関など、医師あるいは薬剤師がいる施設、あるいは患者の居宅とみなされない施設に入所している患者については算定できない。
ただし、平成18年4月1日より、特別養護老人ホームの入所者であって、末期の悪性腫瘍であるものに対し、保険医の指示に基づいて実施する場合に限り在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定できる。

同一建物とは?

在宅患者訪問薬剤管理指導料については、同一建物居住者であるか否かによって点数が区分されています。

マンション群や公団住宅などのように同一敷地内に異なる建物が隣接しているケースについては、別の建物として取り扱って構いません。

また、外観上明らかに別の建物であるが、渡り廊下のみで繋がっているようなケースについても、別の建物として取り扱って差し支えありません。

高齢者施設の違いは?

日本は、特別擁護老人ホーム、ケアハウス、高齢者専用賃貸住宅など、入居対象者も費用も、所轄する役所もそれぞれ異なる施設や住居が乱立していて、わかりづらい。介護度が上がると退所を求められる施設もあり、利用者には不安がつきまといます。

介護が必要な高齢者向けの施設として、
特別養護老人ホーム、グループホーム、有料老人ホーム(介護付)などがある。

介護を必要としない高齢者向けの施設として、
養護老人ホーム、ケアハウス、有料老人ホーム(健康型)などがある。

サービス付き高齢者向け住宅なんかは、施設じゃなくて住宅という位置付け。
住宅と施設の違いは、規制の違いで、施設だと厳しくて、住宅だと緩い。

薬剤師や医療従事者が多く携わる施設は、介護が必要な高齢者向けの施設だろう。
介護老人保健施設というのもあるけど、在宅復帰を目的とした施設で、生涯にわたって入所して生活するするところではないので、他の施設とは一線を画す。
特別養護老人ホームの患者さんには、居宅療養管理指導はできない。

とりあえず、介護付き有料老人ホームとグループホームのことくらいは理解しておこう。

介護施設

介護施設とは、一般的に「介護保険三施設」や「有料老人ホーム」、「高齢者専用賃貸住宅」などを指します。

介護保健三施設とは、
・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、いわゆる特養)
・介護老人保健施設(いわゆる老健)
・介護療養型医療施設(療養病床)

それ以外の施設は、
・有料老人ホーム
・軽費老人ホーム(いわゆるケアハウス)
・グループホーム(認知症対応型)
・高齢者専用賃貸住宅(いわゆる高専賃)
・高齢者住宅など

施設サービスと居宅サービス

特別養護老人ホームとか、老人保健施設とか、グループホームとか。
最近は高専賃とかもよく聞く。
色んな形態の老人ホームがあって、違いがよくわかりません。

とりあえず、グループホームは「施設」じゃない。

ではなぜ介護保険制度上グループホームは「居宅サービス」に分類されているのだろうか?この理由もまた明白である。

介護保険制度が始まったのは2000年4月であるが、同年3月末時点で全国のグループホームの数は266か所であった。しかし2000年度からスタートしたゴールドプラン21では、2005年度までのグループホームの整備目標が全国で3.200か所という数値を挙げている。これは1999年で終了した新ゴールドプランにおいてグループホームの整備数値目標が0であったことと比較して考えたとき、短期間に早急な整備を行うことを意図したものであることがわかる。

国はグループホームを「認知症ケアの切り札」として早急に整備・全国展開したかったのである。

しかし、もしグループホームを施設サービスに分類すれば、このことは不可能になる。なぜなら介護保険制度では、民間営利企業が経営参入できるのは「居宅サービス」に限られ、法律を変えない限り「施設サービス」は国や地方自治体や社会福祉法人・医療法人等の限られた経営主体しか認められていないからである。

そのため民間営利企業も経営参加して数が増やせるように、グループホームはホテルコストをも自己負担であり介護サービスに対する給付しか行っておらないことを理由に介護保険制度上の区分は「居宅サービス」に分類したに過ぎないのである。masaの介護福祉情報裏板 グループホームは在宅であるという誤解 – livedoor Blog(ブログ)

「施設」じゃなくて、「施設もどき」ってところ。
わかりにくい建物ばっかり増えていく。

高優賃と高専賃の違いは?

国からの厳しい基準を満たした順に
1.高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)
2.高齢者専用賃貸住宅(高専賃)
3.高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)
と分けられます。

高円賃、高専賃は財団法人の認定
高優賃は都道府県の認定

参考書籍:保険薬局業務指針2010年版、調剤と情報2010.5

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