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ヒルドイドソフト軟膏の単独処方は保険適応外?
公開. 更新. 投稿者:調剤報酬/レセプト.この記事は約2分40秒で読めます.
5,529 ビュー. カテゴリ:2018年度診療報酬改定の動向
そろそろ来年度の調剤報酬改定が迫ってきており、クオールの処方箋付け替え問題の影響などあるのか無いのか、どういう改定が行われるのか戦々恐々と見守る中、健保連からの情報が流れてきました。
健保連は健保組合の協力の下、2018年度診療報酬改定に向けてレセプトデータを分析するなどし、下記の3項目の提言をしました。
(1)重複調剤防止に対するお薬手帳の有効性に関連し、「薬剤服用歴管理指導料は、全年齢階級の患者について算定が可能であるが、薬剤服用管理をより必要とする患者層に限定すべきである」
(2)歯科の診療実態調査に関連し、「現行の歯科診療報酬における『歯科疾患管理料(100点)』については、継続的な管理を行った場合に限定して算定できるようにすべきである」
(3)保湿剤処方のあり方について、「外来診療で皮膚乾燥症に対して保湿剤(ヘパリン類似物質または白色ワセリン)が他の外皮用薬もしくは抗ヒスタミン薬と同時処方されていない場合には、当該保湿剤を保険適用から除外する。中長期的には、海外の保険収載の状況や一般用医薬品の流通状況等を踏まえ、保湿剤の処方そのものを保険適用外とすることも検討すべきである」
1の「薬剤服用管理をより必要とする患者層に限定すべき」というのは、ハイリスク薬を飲んでいる患者のみ薬歴管理指導料算定可能とする方向性なのだろうか。
特定薬剤管理指導加算の点数を上げて、薬剤服用歴管理指導料の点数を下げる、というのは十分考えられる。
2は歯科だから関係ない。
3が一番気になるところで、ヒルドイドソフト軟膏単独、白色ワセリン単独の処方ができなくなるということ。
漢方薬、ビタミン剤、うがい薬、湿布など、保険外しの流れが今度は保湿剤にやってきました。
皮膚科医、マルホがどこまで抵抗できるか?
白色ワセリンについては、もともと調剤用としてしか保険適応無かったので、元に戻るだけと考えれば保険外されそう。
ヒルドイドソフトについても、大半の処方はステロイドとの併用だが、小康状態の患者については保湿剤のみの処方もある。
単独処方がダメなのであれば、不要な塗り薬をくっつける形で処方されるだけで、逆に医療費高騰につながりそうな気もする。
ヒルドイドソフト軟膏0.3% 75g
1日2~3回 乾燥部位
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。