更新日:2017年1月25日.全記事数:3,124件.

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ドパミンアゴニストで心臓弁膜症になる?


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ドパミン作動薬で心臓病?

ドパミン受容体作動薬により、心膜・胸膜・後腹膜などの線維症や心臓弁膜症が副作用として発現することが知られ、これらは特に麦角系の薬剤であるペルゴリド、カベルゴリンでの報告が多くなっています。
このような副作用のリスクから、日本神経学会からは、ドパミン受容体作動薬を使用する場合、この2剤は第一選択薬とはしないとする通達が出されています。
すでに米国では、弁膜症の副作用からペルゴリドの市販は中止されています。

線維症や弁膜症の発症機序は不明ですが、ペルゴリド、カベルゴリンの弁膜症は用量依存性であり、また、カルチノイド症候群と同様、弁膜の肥厚、線維化が認められることなどから、カルチノイド症候群と同様、心臓弁膜のセロトニン2b受容体(5-HT2b受容体)への刺激で線維芽細胞が活性化されることによる可能性が考えられています。

ペルゴリド、カベルゴリンは5-HT2b受容体への刺激作用を有することが知られており、一方、プラミペキソールの5-HT2受容体への親和性は低いとされることから、このような副作用が発現する危険性は少ないものと考えられ、現在のところ、副作用発現例も報告されていないようです。

カバサールと心臓弁膜症

麦角系ドパミンアゴニスト(カバサール、ペルマックス)により、頻度は低いものの心臓弁膜症、心肺後腹膜線維症を起こすことが知られています。
その機序は不明。
心臓弁膜症とは、心臓の弁に不具合が生じ、血液の順調な流れが妨げられる病気です。

カバサールの禁忌には、

心エコー検査により、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が確認された患者及びその既往のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

という記載がある。

カバサールの重要な基本的注意には、

2. 本剤の長期投与において心臓弁膜症があらわれることがあるので、投与前・投与中に以下の検査を行い、十分な観察を行うこと。なお、投与中止により改善がみられたとの報告例もある。

(1) 本剤投与開始に際しては、聴診等の身体所見の観察、心エコー検査により潜在する心臓弁膜症の有無を確認すること。
(2) 本剤投与中は、投与開始後3~6ヵ月以内に、それ以降は少なくとも6~12ヵ月毎に心エコー検査を行うこと。心エコー検査等により心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が認められた場合は、本剤の投与を中止すること。また、十分な観察(聴診等の身体所見、胸部X線、CT等)を定期的に行うこと。

との記載がある。

定期的な心エコー検査が必要。
聴診、問診で徴候が無ければ、心エコーまでしてるのかなあ、と疑問。
定期的に患者に確認が必要。

咳、息切れ、胸がどきどきする、呼吸困難、疲れやすい、足のむくみなどの症状が出たら気をつけましょう。

カバサールの特徴

麦角アルカロイド誘導体。

D1とD2受容体ともに刺激作用。

長時間作用型。

ペルマックスと心臓弁膜症

ペルマックスはドパミンアゴニストと呼ばれるパーキンソン病の治療薬です。
心臓弁膜症のリスクが高いため、アメリカでは製造中止になりました。
日本では継続して販売されていますが、第一選択としては使われません。

参考書籍:調剤と情報2010.1

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