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ヤール重症度ステージⅣってどのくらい?
公開. 更新. 投稿者:パーキンソン病.この記事は約1分60秒で読めます.
2,840 ビュー. カテゴリ:パーキンソン病の重症度分類
パーキンソン病の重症度を分類する指標として、「ヤールの重症度分類(ホーン-ヤールの重症度分類)」というものがあります。
エフピーOD錠の効能効果には、
パーキンソン病(レボドパ含有製剤を併用する場合:Yahr 重症度ステージI~IV、レボドパ含有製剤を併用しない場合:Yahr 重症度ステージI~III)
と書かれており、ヤールの重症度分類でⅣの場合は、必ずレボドパを併用する必要がある。
またヤールの重症度分類Ⅴには適応が無い。
その他のパーキンソン病治療薬でも、ヤールの重症度分類が出てくるので知っておく必要がある。
●ドプスOD錠:効能効果「パーキンソン病(Yahr重症度ステージIII)におけるすくみ足、たちくらみの改善」
●ドミン錠0.4:慎重投与「Yahr重症度が高い患者(IV度以上)Yahr重症度が高くなるに従い、他の抗パーキンソン剤を併用することが多くなるため、幻覚、妄想等の副作用が発現し易くなることがある。臨床試験における発現率:19.5%(23例/118例)」
ヤールの重症度分類 | 症状 |
---|---|
Ⅰ | 「一側性パーキンソニズム」体の片側にだけ、手足の震え(安静時振戦)や筋肉のこわばり(筋強剛・固縮)、動きが鈍くなる(緩慢)が見られるが、症状は軽症。 |
Ⅱ | 「両側性パーキンソニズム」体の左右両方に安静時振戦や筋強剛、動作緩慢などの運動症状が見られる。日常生活や仕事に多少の障害があるが行うことは可能。 |
Ⅲ | 「軽~中等度パーキンソニズム」バランスが悪くなる(姿勢反射障害)と小刻み歩行やすくみ足(歩行障害)が見られる。介助なしで生活ができ、職業によっては仕事が続けられる。運動症状は軽~中等度。 |
Ⅳ | 「歩行は介助なしで辛うじて可能」立ち上がりや歩行はどうにか可能である。しかし、日常生活が1人では困難であり、あらゆる面で部分的な介助が必要。運動症状は中度~重度。 |
Ⅴ | 「歩行には介助が必要」自力で歩行だけでなく立つことも不可能で、車いすが必要になる。ベッドで過ごす時間が長い。 |
一人で薬局に薬を取りに来るような患者なら、まだ重症度分類も軽めだろう。
しかし、毎回家族が薬を取りに来るような患者だと、微妙なライン。
「1人で歩くことはできますか?」などの質問を通じて推測してみよう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。