更新日:2016年9月14日.全記事数:3,191件.

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べピオゲルに耐性菌はできない?


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べピオゲルに耐性菌はできない?

過酸化ベンゾイルは、欧米ではにきびの標準治療薬として40年以上使用されてきた成分で、抗菌作用と角質剥離作用を持っています。
ざ瘡(にきび)は、毛穴開口部が硬くなり(角化)、そこに皮脂がたまった非炎症性皮疹(面皰)という状態から始まります。
ここでアクネ菌などの細菌が増殖して炎症が生じ、赤い腫物(紅色丘疹)や膿疱などの炎症性皮疹になります。

過酸化ベンゾイルは角質を毛穴から剥離させ、アクネ菌などを殺菌し、にきびを治療します。
日本皮膚科学会のガイドラインに基づくこれまでの治療では、非炎症性皮疹にはレチノイド外用薬のアダパレン(ディフェリン)、炎症性皮疹にはアダパレンに加えクリンダマイシン(ダラシンT)、ナジフロキサシン(アクアチム)などの外用抗菌薬が推奨されてきました。
重症のにきびでは、外用薬に加えて内服抗菌薬が追加されます。
しかし最近になって、抗菌薬の長期使用による薬剤耐性菌の出現が問題視されるようになってきました。

過酸化ベンゾイルの特徴は、耐性菌の懸念がほとんどないことです。
海外では40年以上使用されているにもかかわらず、薬剤耐性菌の報告はありません。
細菌の膜構造やDNAなど、複数の作用点に働くため耐性が生じないと考えられています。
また、塗布後、体内に吸収され、すぐに代謝・排泄されるのも大きな特徴です。
過酸化ベンゾイルには塗布部位の制限がなく、顔面以外にも使用可能です。
過酸化ベンゾイルの副作用は刺激感などです。
過酸化ベンゾイルの使用中は角質の剥離作用で皮膚が薄くなるため、乾燥や紅斑、痒みが出ることがあります。
これらの副作用には保湿剤の併用などで対処します。

参考書籍;日経DI2015.5

ゼビアックスローション

ゼビアックスローション2%(オゼノキサシン)というニキビ治療薬も販売されたようだ。
「表在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
適応菌種はオゼノキサシンに感性のブドウ球菌属、アクネ菌。
キノロン系抗菌薬。
15年5月現在、この適応で承認されている国・地域はない。

ざ瘡に適応を持つ外用薬効能効果
ゼビアックスローションの適応症表在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
ディフェリンゲルの適応症尋常性ざ瘡
デュアック配合ゲルの適応症尋常性ざ瘡
ベピオゲルの適応症尋常性ざ瘡
アクアチムクリームの適応症表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
アクアチムローションの適応症ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
ベシカムクリームの適応症尋常性ざ瘡 、帯状疱疹、急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎
ダラシンTゲル/ダラシンTローションの適応症ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
イオウ・カンフルローションの適応症ざ瘡、酒さ

マルホさんがニキビ領域に積極的なようです。

ゼビアックスローションが販売されたら、ベピオゲルとの使い分けについての詳細を聞いてみようと思いますが。
耐性菌が出来ないという売り文句のベピオゲルを出したマルホさんは、デュアック配合ゲル(ダラシン+ベピオゲル)のことをやんわり批判していましたが、ゼビアックスローションとベピオゲルの重ね塗りなんてのもタブーとして伝えるのかどうか。

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