更新日:2016年12月31日.全記事数:3,117件.

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テルネリンはα2作動薬?


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中枢性筋弛緩薬

中枢性筋弛緩薬とひとまとめにしてあるが、作用機序は様々。
ベンゾジアゼピン系薬も筋弛緩作用をもつ。

クロルフェネシンは脊髄の多シナプス反射(介在ニューロンがあるような反射)を抑制することで筋弛緩作用を示します。
単シナプス反射(感覚神経→運動神経と直接つながっている反射)は抑制しません。
単シナプス反射の例(ほぼ唯一の例)は膝を叩いたら足が動く(膝蓋腱反射)ことです。
多シナプス反射は、ほとんどの反射です。

チザニジンは、中枢性α2受容体刺激作用を持ちます。

トルペリゾン、エペリゾンは多、単シナプス反射を両方抑制することで筋弛緩作用を示します。

バクロフェンはGABA誘導体で、GABAB受容体に作用します。

アフロクアロンは脊髄から上位中枢の介在ニューロンを抑制することにより筋弛緩作用を示します。

テルネリンの特徴は?

テルネリンの作用機序は、

チザニジンは中枢性のアドレナリンα2作動効果を有し、脊髄及び脊髄上位中枢に作用して、固縮緩解作用、脊髄反射抑制作用等の筋緊張緩和作用を有する。

中枢性α2作動薬といえば、メチルドパ。

メチルドパは降圧剤。
テルネリンは筋弛緩剤。

共通点はあまりなさそうな気もするけど、テルネリンの副作用「循環器 (0.1%~5%未満) 血圧低下」はけっこう多いので注意。

・イミダゾリン誘導体で、α2アドレナリン受容体に作用する。脊髄多シナプス反射を抑制することに加えて、低用量で疼痛緩和作用がある。

中枢性筋弛緩薬の特徴は?

脊髄、脳幹における単シナプスおよび多シナプス反射を抑制し抗痙縮作用を現すと考えられる。

適応は脳血管障害、脳性麻痺、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、後縦靭帯骨化症、脊髄損傷等に伴う痙性麻痺、緊張型頭痛、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、筋クランプ(こむら返り)等における局所性筋緊張亢進である。

トルペリゾン(ムスカルム)、エペリゾン(ミオナール)、アフロクァロン(アロフト)等は比較的穏やかな作用を有し、最初から一定量を投与する。

チアニジン(テルネリン)、バクロフェン(リオレサール、ギャバロン)は作用が強く、少量から開始し漸増する。

痙性麻痺には症状の強さに応じて使い分ける。

痙縮が軽度~中等度であれば作用の穏やかな前者を、高度であれば作用の強い後者を用いる。

共通の副作用として眠気、ふらつき、めまい、頭痛等の精神神経系症状、悪心、嘔吐、食欲不振等の消化器系症状がある。

抗不安薬のジアゼパム(セルシン、ホリゾン)、エチゾラム(デパス)は中枢性筋弛緩薬としても使用される。

筋小胞体からのCaイオン遊離を抑制し筋弛緩作用を示すダントリウムがある。

痙性麻痺に対し、強い作用を有するので症状の強いときに漸増法で用いられる。

その他、全身こむら返り症、麻酔時における悪性高熱症、悪性症候群に使用される。

著しい心配機能低下、筋無力症状、肝疾患のある患者では禁忌である。

中枢性筋弛緩薬は、脊髄・脳幹における単シナプスおよび多シナプス反射を抑制することにより抗痙縮作用を生じるとされている。

以下のような場合に処方される。
・緊張型頭痛、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群などにおける局所性筋緊張亢進。
・脳血管障害、脳性麻痺、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、後縦靭帯骨化症、脊髄損傷などに伴う痙性麻痺。

症状が軽度~中等度であれば、作用の比較的穏やかなトルペリゾン、エペリゾン、アフロクアロンなどを処方し、症状が高度であれば、作用の強いバクロフェン、チザニジンなどを処方するようにする。

そして、バクロフェン、チザニジンのような、作用の強い薬剤を処方する場合、はじめは少量から投与を開始し、その効果をみながら、徐々に投与量を増加していく。

中枢性筋弛緩薬のほとんどは経口投与されるが、メシル酸プリジノールのみは静脈内投与が可能である。

中枢性筋弛緩薬のほとんどは「小児に対する安全性は確立されていない」とされているが、バクロフェンは小児に対する投与も可能である。

中枢性筋弛緩薬を服用する場合、最も高頻度にみられる副作用は、眠気・めまい・ふらつきなどの中枢神経症状です。

ダントリウムと悪性症候群

筋肉が収縮するとき、筋肉細胞にある筋小胞からカルシウムが遊離します。

悪性症候群ではこのカルシウム遊離が暴走し、筋肉の強剛が起こっています。

ダントロレンナトリウムの作用としては、末梢の骨格筋に直接作用し、カルシウムの遊離を阻害することで、筋弛緩作用を示し、症状を速やかに改善するといいます。

ダントレンナトリウムは細胞膜の構成物質であるリン脂質の分子間結合を強化することが電子顕微鏡レベルで証明されています。

そこから、悪性症候群で損傷したり、恒常性を崩した細胞膜を修復するという作用もあると考えられます。

テルネリンよりギャバロンのほうが強い?

テルネリンよりギャバロンのほうが強いと、医師から聞いたという患者の話を聞いた。
どうなんだろ?

ギャバロンの特徴は?

GABAは血液脳関門を通過しないため、脳内に移行できるGABA関連化合物開発を目的としてGABAの構造にクロルフェニル基を導入してできた薬物。最初の意図に反して、脳内での作用はGABAのそれとは異なっていた。その後バクロフェンは、従来のGABA受容体すなわちGABAA受容体には著しく親和性が低いことが明らかとなり、詳細な検討の結果、従来とはことなる受容体すなわちGABAB受容体に結合して作用を発現することが明らかになった。バクロフェンは、GABAB受容体の特異的なアゴニストである。

ムスカルム、エペルの特徴は?

アミノケトン化合物で、トルペリゾンは脊髄において単および多シナプス反射を抑制する。動物実験では抗痙れん作用があり、強直性痙れんを強く抑制する。
エペリゾンは、単および多シナプス反射抑制とγ‐系を介して筋紡錘の感度を緩和することにより筋弛緩作用を発現するが、それに加え血管平滑筋に対するCa2+拮抗作用と交感神経抑制作用血管を拡張して、血行不良を改善する。

末梢性筋弛緩薬の特徴は?

末梢性筋弛緩薬は、脱分極性筋弛緩薬と非脱分極性筋弛緩薬に分類される。

脱分極性・非脱分極性筋弛緩薬はともに、主として全身麻酔に際して、気管挿管時や手術中の筋弛緩を得るために投与される。

末梢性筋弛緩薬は、外来などで処方される中枢性筋弛緩薬とは全く異なるもので、神経筋接合部に作用し、体動はもちろん、呼吸すらできなくなるほどに骨格筋を弛緩させる薬剤である。

主として全身麻酔下に手術を行う際に投与されるが、精神神経科領域での電気痙攣療法の際に使用されることもある。

精神神経科領域での電気痙攣療法に際して、体動を抑制するために使用されたり、集中治療において、患者をあえて人工呼吸に順応させるために使用されたりすることもある。

脱分極性筋弛緩薬
現在使用できる脱分極性筋弛緩薬は、スキサメトニウム(サクシニルコリン)のみである。
ニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、脱分極(一過性の、筋の線維束収縮という痙攣様の筋の動き)を引き起こす。
スキサメトニウムはアセチルコリンと同様に血漿コリンエステラーゼで分解されるが、アセチルコリンよりは分解が遅いため、スキサメトニウム投与後2~3分間は脱分極が持続し、Naチャネルが不活性化状態になることによって筋弛緩が生じる。
スキサメトニウムは、通常、全身麻酔に際しての気管挿管の目的で投与される。
脱分極性筋弛緩薬は非常に副作用が多く、その使用に際してはかなりの危険を伴う。
このため、最近では脱分極性筋弛緩薬はほとんど用いられない。
ベクロニウム1mg、パンクロニウム1mg、あるいはロクロニウム1.5~5mgをあらかじめ静脈内投与しておき、その約3分後にスキサメトニウム2mg/kgを静脈内投与すれば、線維束収縮の程度が弱まり、眼圧・胃内圧上昇、術後の筋肉痛などの副作用が減少する。
このように、ベクロニウムあるいはパンクロニウムを前もって投与しておく方法をプレクラリゼーションという。

非脱分極性筋弛緩薬
現在使用できる非脱分極性筋弛緩薬は、ベクロニウム、パンクロニウム、ロクロニウムである。

ベクロニウム

現在では、ロクロニウムが使用されるようになった施設が増加したが、ベクロニウムもまだ多くの施設で使用されている。
ベクロニウムを使用する場合、以下のような点には注意を要する。
・実際には、初回に0.08~0.1mg/kg程度を静脈内投与し、その30~40分後から、1回あたり2mg程度を30~60分ごとに追加投与することが多い。
・実際の臨床の場では「ベクロニウムを30分ごとに2mgずつ追加投与せよ」という俗説もあるが、筋弛緩モニタリングを行ってみると、「ベクロニウムを30分ごとに1mgずつ追加投与」でも十分すぎることがあるので、注意を要する。
・手術終了後、通常、ベクロニウム投与による筋弛緩効果を、ネオスチグミン0.04mg/kgとアトロピン0.02mg/kgを静脈内投与することによって拮抗させ、患者の筋力を回復させる。手術後、患者の筋力が少し回復し、わずかに自発呼吸が出現した、あるいは、軽度の体動がみられたことを確認しただけで、ネオスチグミンとアトロピンを投与し、患者の筋力を回復させようとする麻酔科医も少なくない。
しかし実際には、これは大変危険な行為である。手術後の患者に、十分な自発呼吸の出現や、かなりの体動が認められてはじめて、ネオスチグミンとアトロピンを投与すべきである。
そうでないと、ネオスチグミンとアトロピンの効果が不十分で、手術後の患者は筋弛緩の残存に苦しむことになる。

パンクロニウム

現在ではベクロニウムあるいはロクロニウムが主流になっているため、ほとんど使用されることはない。
実際には、初回に0.08mg/kg程度を静脈内投与し、その30~60分後から、1回あたり1mg程度を30~60分ごとに追加投与することが多い。
以下に示すような場合には、ベクロニウムではなく、パンクロニウムが好まれることがある。
・肝機能低下を有する患者で、ベクロニウムを投与すると、その作用が遅延することが予想される場合。
・心臓外科手術などに際して、ベクロニウムによる徐脈を避けたい場合。

ロクロニウム

現在、ベクロニウムに代わる非脱分極性筋弛緩薬として、わが国で使用される頻度が高まってきた。
・ロクロニウムの利点はその作用発現時間の早さにある。教科書には、ロクロニウム0.6mg/kg投与後、1~2分で最大効果が発現するなどと記載されていることが多いが、実際の臨床では、ロクロニウム0.6mg/kg投与1分後に筋弛緩効果が十分になることはほとんどない。ある医師は、ロクロニウム0.6mg/kg投与後、3分程度待ってから気管挿管するようにしているが、それでもなお筋弛緩効果が不十分であるため、気管挿管後に体動がみられることもあるという。
・実際には、初回に0.6~1.0mg/kg程度を静脈内投与し、その30~40分後から、1回あたり5~10mg程度を30~60分ごとに追加投与することが多い。
・ベクロニウムと異なり、代謝産物は生じないと考えてよい。そのため、ベクロニウムのように、長時間の麻酔に際しては、筋弛緩作用を有する代謝産物が蓄積してくるために、徐々に作用時間が延長するということは少ない。
・パンクロニウム、ベクロニウムを投与した場合と同様に、手術終了後、ロクロニウム投与による筋弛緩効果を、ネオスチグミン0.04mg/kgとアトロピン0.02mg/kgを静脈内投与することによって拮抗させ、患者の筋力を回復させる。
その場合、十分な自発呼吸の出現や、かなりの体動を確認してからネオスチグミンとアトロピンを投与すべきである。
そうでないと、ネオスチグミンとアトロピンの効果が不十分で、手術後の患者においては残存筋弛緩が問題となる。
ただし、わが国でもアミノステロイド系の非脱分極性筋弛緩薬、特にロクロニウムに対する強力な拮抗薬であるスガマデクスが使用可能となった。
スガマデクスはネオスチグミン・アトロピンと異なり筋弛緩効果が非常に深い時点で投与することができ、しかもその拮抗効果は迅速かつ確実である。
スガマデクスを投与すれば、ロクロニウム投与後の深い筋弛緩をも拮抗することができる。

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