更新日:2017年1月25日.全記事数:3,136件.

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ドパミンアゴニストの吐き気止めにナウゼリンを使ってもいい?


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ドパミンアゴニストとドパミンブロッカーの併用はOK?

カバサールなどのドパミン作動薬による吐き気に、ナウゼリンなどの抗ドパミン薬が処方される。

そしたら、ドパミン作動薬の効果を打ち消してしまうことにはならないのか、という疑問。

ナウゼリン(ドンペリドン) 薬局薬剤師 薬の説明

抗ドパミン作用がある薬剤はパーキンソン病治療に悪影響を与えることが考えられるが、ナウゼリンは血液-脳関門を通過しにくく末梢で抗ドパミン作用発揮する。ドパミンアゴニストの中枢神経系での抗パーキンソン作用に対しては影響を及ぼさないと考えられている。

ナウゼリンは中枢に移行しにくいので、ドパミンアゴニストの作用を打ち消すことは無いというわけだ。

ナウゼリンは中枢に移行しにくいのに、嘔吐中枢を抑制できるのか?という新たな疑問。

薬剤師こがねの覚書 パーキンソン病薬の悪心嘔吐はどうする?

ナウゼリンはCTZと末梢神経の両方に作用する。
CTZのD2受容体を遮断して吐き気を直接抑制する。
また、上部消化管のD2受容体を遮断することで、AChの遊離が促進され、消化管運動が更新する。
これらの作用により悪心嘔吐や食欲不振の症状が改善する。

一方ドグマチールは中枢移行性がある。
よって、パーキンソン病薬の吐き気止めのSE対策には不適といわれる。
ただ、ドグマチールの中枢移行性は低いようで、それゆえ用量により抗精神病作用から消化管運動促進作用まで幅広く用いられるのだろう。

一応今日の治療指針も調べてみた。
ナウゼリンも用いられるが、ガスモチン(モサプリド)も用いられるようである。
ガスモチンは5-HT4作動薬であり、消化管運動促進薬である。

ただ、疑問に思ったのだが、ドンペリドンに中枢移行性がないなら、延髄のCTZにも移行しないんじゃないの?だって、延髄って解剖学的には中枢に分類されるよね…?疑問だ。

追記:再び調べたら中枢へはほとんど移行しないため、CTZのD2受容体への作用は弱いとのことであった。なるほど。少し納得。

ナウゼリンはCTZのD2受容体への作用は弱い。

じゃあ吐き気止めとしてはプリンペランのほうが優れているのかな。

片山こどもクリニック 気管支ぜんそく

吐き気は脳の延髄にある嘔吐中枢あるいは化学受容器引き金帯(CTZ)という部分が刺激されると 起こります。
その刺激は、嘔吐中枢あるいはCTZへの直接刺激によるもの(中枢性嘔吐)と
胃や腸などの内臓から伝わる刺激によるもの(末梢性嘔吐)があります。 薬が働く場所によって
①中枢性の吐き気止め 
②末梢性の吐き気止め
③中枢性+末梢性の吐き気止め
に分かれます。
小児科でよく処方されるナウゼリン(ドンペリドン)は、③中枢性+末梢性の吐き気止めの部類に属しています。
CTZおよび胃のドパミンD2 受容体というところに働いて刺激を遮断することにより、吐き気を抑え、胃腸の動きをよくします。

中枢性の吐き気止めと末梢性の吐き気止め、どっちが効くのかはよくわかんないけど、ナウゼリンはどちらの働きもあるから使いやすいのかな。

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