2019年3月22日更新.3,397記事.5,981,261文字.

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抗血小板薬はどれが強い?

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抗血小板薬いろいろ

抗血小板薬にはいろいろある。

その強さに違いはあるのか。

パナルジンは危険な感じで、アスピリンなんて痛みどめでも使うし安全な感じ。

オパルモンとかしびれ止めだし、エパデールなんてサプリメントじゃね、とか思ってる感覚は合っているのだろうか。

抗血小板薬の作用機序

トロンボキサンやプロスタグランジンに関与する薬剤と、cAMP濃度とカルシウムイオン濃度が血小板凝集に関係するのでその2つを標的とする薬剤の2つに大きく分けられる。さらに、血小板凝集に関わる受容体グリコプロテインIIb/IIIaを遮断する3つめの薬が開発されている。抗血小板剤 – Wikipedia

トロンボキサンやプロスタグランジンに関係する薬剤が、バイアスピリン、エパデール、ロコルナール、ドルナー/プロサイリン、オパルモン/プロレナール。
cAMPやカルシウムイオン濃度に関係する薬が、パナルジン、プラビックス、プレタール、ペルサンチン、アンプラーグとなる。

バイアスピリン:バイアスピリンはCOX1を阻害して、血小板凝集促進作用のあるTXA2(トロンボキサンA2)の働きを抑えて、抗血小板作用を示します。

パナルジン:血小板表面にあるADP受容体にはATP受容体のP2Y1受容体、P2Y12受容体が機能的に存在しており、P2Y1受容体は血小板の形態変化に関与し、P2Y12受容体は血小板の凝集を促進する作用がある。チエノピリジン誘導体はP2Y12受容体の特異的な阻害薬であることが知られており、P2Y12-Giのシグナルを介したアデニル酸シクラーゼ活性化の抑制を抑制することにより血小板凝集を妨げる。GP IIb-IIIa 複合体の活性化も抑制する。
プラビックス:パナルジンと同じチエノピリジン誘導体で、作用機序も同じ。

プレタール:PDE3阻害。ホスホジエステラーゼを阻害すると細胞内の環状アデノシン一リン酸濃度が上昇し、血小板が凝集しない。
ペルサンチン:PDE阻害

ドルナー/プロサイリン:Adenyl cyclase 活性化による血小板 cyclicAMP 増加
オパルモン/プロレナール:Adenyl cyclase 活性化による血小板 cyclicAMP 増加

エパデール:トロンボキサンA2 のかわりにトロンボキサンA3 を生成 (アラキドン酸から TBX A2,エパデールから TBX A3 を生成,エパデールはアラキドン酸と競合)

アンプラーグ:5−セロトニン受容体2拮抗剤。血小板に存在し、血栓ができるときに凝集を促進する、5-HT2受容体の拮抗剤。

ロコルナール:トロンボキサンA2合成阻害、プロスタサイクリン(PGI2)産生促進により血小板凝集抑制作用を示す。

抗血小板薬の適応

血栓予防関係の適応について調べる。

バイアスピリンの適応

下記疾患における血栓・塞栓形成の抑制
狭心症(慢性安定狭心症,不安定狭心症)
心筋梗塞
虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA),脳梗塞)

冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制

パナルジンの適応

○血管手術および血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善
○慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの阻血性諸症状の改善
○虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)に伴う血栓・塞栓の治療
○クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善

プラビックスの適応

○虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制○経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
安定狭心症、陳旧性心筋梗塞
○末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制

プレタールの適応

慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制

ペルサンチンの適応

ワーファリンとの併用による心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制

ドルナー/プロサイリンの適応

慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善

オパルモン/プロレナールの適応

閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善

エパデールの適応

閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善

アンプラーグの適応

慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍,疼痛および冷感等の虚血性諸症状の改善

ロコルナールの適応は狭心症のみ。

適応からみると、脳卒中の再発予防に使えるのは、バイアスピリン、パナルジン、プラビックス、プレタール。

ドルナー/プロサイリン、オパルモン/プロレナール、エパデール、アンプラーグなどは、血流改善による虚血症状の改善程度の効果しかないわけで。

プレタールとペルサンチンのPDE3阻害薬の評価が難しいのだけれど。
プレタールは塞栓症に適応が無いし、ペルサンチンの適応も限定的。

適応上の問題もあるのかと思いますが、ペルサンチン(ジピリダモール)を抗血小板薬として処方されているケースをあまり見ない。
しかし、ESOのガイドラインではアスピリン・徐放性ジピリダモール併用とクロピドグレル単独が同等に評価されるなど、見直されてきているようです。

そのほかの抗血小板作用のある薬は?

その他、抗血小板作用のある薬の作用機序について調べてみる。

引用:抗血小板剤の作用と休薬期間

ケタス:ホスホジエステラーゼ活性阻害、PGI2増強作用

コメリアン:血小板ホスホリパーゼ活性抑制、血小板放出反応抑制

バスタレルF:血小板のコラーゲン、ADP、アラキドン酸による凝集に対し、血小板膜安定化に基づく抑制作用

ドメナン/ベガ:TXA2の生成を抑制

セロクラール:血小板膜安定化作用、TXA2拮抗作用

コレキサミン:血小板のTXA2生合成を抑制し、血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成を促進

ペリシット:TXA2の生成を抑制

サアミオン:ADP誘起血小板凝集抑制、コラーゲン、アラキドン酸及びPAF誘起血小板凝集抑制

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腎不全患者にアロプリノール追加 適切な投与量は?

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薬剤師

数年前より腎不全を患っている60歳の男性患者。CLcrは35mL/minである。高尿酸血症の治療のためアロプリノールを投与したいが、投与量はどの程度にすればよいか(アロプリノールの通常量は200~300mg/日を2~3回に分けて投与する)。
A. 100~300mg/日
B. 100mg/日
C. 50mg/日

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