更新日:2017年11月5日.全記事数:3,191件.

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副甲状腺と甲状腺の違いは?


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副甲状腺とは?

副甲状腺とは何か?
名前だけ聞くと、隊長と副隊長みたいな。
甲状腺が働かないときに、副甲状腺が代わりに働いて甲状腺の役割をしそうなネーミングですが、そんな役割ではない。

副甲状腺は、甲状腺の裏側にある米粒の半分くらいの大きさの臓器です。
「副」甲状腺と言いますが、甲状腺とはまったく別の臓器であり、「上皮小体」とも呼ばれています。通常、甲状腺の左右両葉の裏面の上下に2対、合計4個あります。

ここでは副甲状腺ホルモンを分泌しています。名前は似ていますが、甲状腺ホルモンとはまったく違い、「カルシウムの代謝の仲立ち」をするホルモンです。
カルシウムは骨の材料であるだけでなく、心臓も含め全身の筋肉を収縮させたり、血液を固まらせたりするのにも欠かせません。さらに、脳細胞が働く上でもなくてはならないミネラルです。
カルシウムの貯蔵場所は骨ですが、副甲状腺ホルモンはビタミンDと共に、カルシウムを骨から血液中に送り出したり、腎臓や腸から吸収したりして、血液中のカルシウム濃度を上昇させる働きをします。
また、カルシウムの方にも副甲状腺ホルモンの分泌を調節する働きがあり、血液中のカルシウム濃度が下がると副甲状腺ホルモンの分泌が高まって濃度を上げようとします。逆に血液中のカルシウム濃度が高すぎると、副甲状腺ホルモンの分泌が減り、濃度を下げようとします。このようにして、血液中のカルシウム濃度は一定に保たれます。副甲状腺の役割|副甲状腺の病気について|伊藤病院 – 甲状腺疾患専門

副甲状腺という名前で紛らわしいけど、甲状腺とは全然関係ない。

副甲状腺ホルモンに関係する薬といえば、レグパラ。

透析とレグパラ

レグパラの適応症は「維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」。

副甲状腺ホルモンの分泌を抑制する。

脊椎動物の祖先は陸上にあがるときにカルシウムやミネラルの貯蔵庫として背骨を発達させました。それまで生活してきた海水はカルシウムが豊富で、エラからどんどんカルシウムを取り込むことができました。しかし、陸上ではわずかなカルシウムしかなく、積極的に小腸から吸収し、腎臓で再吸収する必要がありました。そこで、腎臓でビタミンDを活性化することで、カルシウムを積極的に吸収し、エラを一部副甲状腺ホルモンに変え、カルシウム濃度を感知して、骨からの供給を調節するようになりました。

腎臓の働きが低下するとビタミンDの活性化障害が起きて、カルシウムが吸収できなくなり、低カルシウム血症は副甲状腺ホルモンを刺激します。副甲状腺ホルモンは骨に作用してカルシウムを動員して血液中のカルシウム濃度を維持しようとします。このため、骨がもろくなり、骨折を招きやすく、骨痛、関節痛がでてきます。血液透析・腹膜透析に共通する合併症|東邦大学医療センター大森病院 腎センター

副甲状腺は、魚時代のエラだったんですね。

副甲状腺ホルモン

副甲状腺ホルモン(ParathyroidHormone:PTH)は甲状腺から分泌されるカルシトニンとともに、血液中のカルシウム濃度の調節を行うホルモンです。
カルシトニンは血液中のカルシウム濃度が高くなると分泌が亢進され、骨からカルシウムが溶け出すのを抑えるように働きます。
PTHは、血液中のカルシウム濃度が低くなると分泌が高まり、骨に含まれているカルシウムを溶出し、腸からのカルシウムの吸収を促進することによって、血液中のカルシウムを増やす働きをしています。

このように、二つのホルモンがバランスよく働くことによって、血液中のカルシウム濃度は常に一定に保たれています。
一方、PTHは破骨細胞を活性化し、骨芽細胞を抑制することにより、骨吸収を促す作用がありますので、常にPTH濃度が高いときには骨吸収が促進され、骨粗鬆症の原因となります。

PTH受容体作動薬

ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)は84のアミノ酸から構成される一本鎖ポリペプチドです。
このポリペプチドの活性部分であるN末端の1~34番のアミノ酸を遺伝子組換え技術で創製されたのが、テリパラチド(フォルテオ)です。
また、化学合成により創製されたのがテリパラチド酢酸塩(テリポン)です。

テリパラチドはペプチドですので、経口投与しますと消化管で分解されますので皮下注射製剤として使用されます。
これまでの骨粗鬆症治療薬は、「破骨細胞」の働きを抑えることで、骨が壊れるのを止める作用を示す薬でした。

もろくなっている骨を強くするには、骨をつくり出す骨芽細胞の力に頼るしかありません。
PTH製剤は骨芽細胞の機能を活性化し、骨の形成を促進するという作用や骨芽細胞の分化を促進する働きをもっています。
骨芽細胞の数が増えることで骨の量が増え、骨が強くなり、より骨折しにくい骨をつくることができます。

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