更新日:2016年12月21日.全記事数:3,117件.

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ビスホスホネート服用中に抜歯しちゃダメ?


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ビスホスホネートと顎骨壊死

ビスホスホネート系とよばれる骨粗鬆症の薬の副作用に、顎骨壊死という副作用があります。

経口ビスホスホネート製剤による治療期間が3年を超える場合、治療期間が3年未満でもコルチコステロイドを長期併用している場合、抜歯やインプラントの埋め込みなどの侵襲的な歯科処置を行った場合、はビスホスホネート製剤投与に伴う顎骨壊死・顎骨骨髄炎の発症リスクが上昇します。

発症のメカニズムは明らかにされていませんが、「ビスホスホネート製剤により骨代謝モデルが過度に抑制され、顎骨においても微小骨折が蓄製し、血管新生も抑えられて骨細胞の壊死・アポトーシスに至る」「ビスホスホネート製剤の抗血管新生抑制作用が顎骨壊死・顎骨骨髄炎の病態生理に関与している」、という二つの説が有力視されています。

歯科処置が予定されている患者で、その全身状態からビスホスホネート製剤を中止しても差し支えない場合は、少なくとも歯科処置の3ヶ月前から投与を中止し、処置部位の骨が治癒経口を認めるまでは、再開するべきではないとされています。

ビスホスホネートの副作用

経口ビスホスホネート製剤の副作用といえば、食道や胃腸などの消化器障害が主に問題とされてきた。
ところが、ビスホスホネート製剤投与中の患者に顎骨壊死と顎骨骨髄炎を発症する例が報告され、注意喚起されるようになった。

顎骨壊死・顎骨骨髄炎とは、顎を形成する口腔の骨(顎骨)の組織が何らかの原因で欠損したり炎症を起こす病態である。
2003年に米国で初めて静注用ビスホスホネート製剤を使用していた患者において顎骨壊死が報告され、その後も静注用製剤の使用に伴う報告例が相次いだ。
その後、骨粗渥症に対する経口製剤においても、静注用に比べ頻度は低いものの、顎骨壊死・顎骨骨髄炎 を発症することが明らかになっている。

特に、⑴経口ビスホスホネート製剤による治療期間が3年を超える場合、⑵治療期間が3年未満でもコルチコステロイドを長期併用している場合、⑶抜歯やインプラントの埋め込みなどの侵襲的な歯科処置を行った場合は、ビスホスホネート製剤投与に伴う顎骨壊死・顎骨骨髄炎の発症リスクが上昇する。

発症のメカニズムは明らかにされていないが、(1)ビスホスホネート製剤の投与により骨代謝回転が過度に抑制され、顎骨において微小骨折が蓄積し、血管新生も抑えられて骨細胞の壊死・アポトーシスに至る (2)ビスホスホネー卜製剤の抗血管新生抑制作用が顎骨壊死・顎骨骨髄炎の病態生理に関与している、という二つの説が有力視されている。
発症頻度は、日本口腔外科学会全国調査によると、約0.01~0.02%とされる。

歯科処置が予定されている患者で、ビスホスホネー ト製剤の服用期間が3年以上の場合や、3年未満でも骨折リスクを有する患者では、休薬が検討される。
休薬する場合は、少なくとも歯科処置の3か月前から投与を中止し、処置部位の骨が治癒傾向を認めるまでは、再開すべきではないとされている。
なお、ビスホスホネート製剤を投与中の患者では、歯科の外科的処置が必要にならないよう、含嗽薬などで、口腔内を清潔に保つことや、定期的に歯科検診を受けることも大切である。

口腔内の不潔は顎骨壊死の危険因子でもある。
また、歯科受診時に同製剤の服用歴を伝えるよう指導することも忘れてはならない。

ビスホスホネート使用中の歯科治療

歯科治療はできる限り避けることが望まれる。
BP系経口剤投与患者では、投与期間3年以上もしくはリスクファクターがある場合は、2~3カ月の休薬期間を設けてから、歯科治療を行うようにする。

一方、投与期間3年未満でリスクファクターがない場合は、休薬せずに歯科治療を行う。

治療後は術創が再生粘膜上皮で完全に覆われる2~3週間後か、十分な骨性治癒が期待できる2~3か月後に再開することが望ましいとされている。

ビスホスホネートの歯科処置前の休薬期間は?

歯科処置が予定されている患者で、その全身状態からビスホスホネート製剤を中止しても差し支えない場合は、少なくとも歯科処置の3ヶ月前から投与を中止し、処置部位の骨が治癒経口を認めるまでは、再開するべきではないとされています。

ビスフォスフォネート使用期間が3年以上の場合は、可能であれば1年間の休薬が望ましい、とも。

1年は長いなあ。

BRONJ

骨を丈夫にするための薬で骨が腐ってしまうというのはなんとも皮肉な話ですが、ビスホスホネート系の薬による顎骨壊死というのがあります。

顎骨壊死とは、あごの骨の組織や細胞が局所的に死滅し、骨が腐った状態になることです。あごの骨が腐ると、口の中にもともと生息する細菌による感染が起こり、あごの痛み、腫れ、膿が出るなどの症状が出現します。

ビスホスホネート系薬剤による顎骨壊死は、典型的には歯ぐきの部分の骨が露出します。無症状の場合もありますが、感染が起こると、痛み、あごの腫れ、膿が出る、歯のぐらつき、下くちびるのしびれなどの症状が出現します。

顎骨壊死の発生頻度は、経口薬と比較して圧倒的に注射薬で高いとされていますが、経口薬でも生じる場合があります。

ビスホスホネート系薬剤に関連した病変が生じる部位は、現在のところあごの骨に限られています。ただ、一度発症すると完全に治癒するのは困難です。

なぜ顎の骨か

ビスホスホネート製剤関連顎骨壊死は、少なくとも8週間ビスホスホネート製剤を服用し続けた患者に起こった骨壊死として定義されています。

その発症機序、発生率、対処法や予防法など、いまだ不明な点が多々あります。

しかし、発症機序の一つとして、ビスホスホネート製剤の長期投与による過度の骨吸収抑制や血管新生抑制作用が関与しているという説があります。

また、顎骨という特定の部位に起こる原因としては、咀嚼や会話によりつねに機械的刺激を受けていることが関連していると考えられています。

したがって、危険因子として、抜歯、炎症、口腔内不衛生などがあげられています。

また、薬剤ではステロイド薬、免疫抑制薬、その他多くの化学療法剤も危険因子にあげられています。

飲み薬なら安心?

BP系薬剤の添付文書の記載では、すべて顎骨壊死の発生頻度は不明となっているが、2006~2008年に日本口腔外科学会が行った全国調査の結果では、国内248施設から約2年間で250を超える発症例が報告されている。

その内訳は注射剤によるものが約60%、経口剤によるものが約40%と報告され、注射剤と経口剤で発現頻度に大きな差がみられる。

アレンドロン酸ナトリウム水和物 (ボナロン)などのビ スホスホネート製剤は、強力な骨吸収抑制作用を示すため、骨粗鬆症の薬物治擦において第一選択薬として用いられることが多い。

参考書籍:日経DIクイズベストセレクションSTANDARD篇

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