更新日:2016年12月17日.全記事数:3,169件.

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妊婦に使える頭痛薬は?


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妊婦に使える頭痛薬

アセトアミノフェンは安全に使用できる。
妊娠中におけるトリプタンの安全性はFDAのカテゴリーCに定められているため、必ずしも安全とは言えないが、スマトリプタンについては比較的安全とするデータもあるため使用可である。

一般に、出産後は片頭痛頻度が上昇するため、授乳中のトリプタン使用が必要になる場面がある。

このような場合にもスマトリプタンを使用するが、投与後8時間は母乳中へ薬が移行することを考慮する。

エルゴタミン製剤は妊娠・授乳中には禁忌である。

予防薬は基本的には使用しないが、プロプラノロールやマグネシウムは使用可能である。

妊娠中は痛みどめを使っちゃダメ?

妊娠末期にNSAIDsを使うことで、赤ちゃんの動脈管が閉塞してしまうという副作用が知られています。

そのため、多くのNSAIDsは妊娠末期の女性に禁忌となっています。

NSAIDsの中で妊娠末期に禁忌とはなっていない薬にイブプロフェンがありました。比較的安全性の高い薬として小児にも使われる成分です。
が、このイブプロフェンでも妊娠末期に使うと結構危ないらしく、2012年4月の改訂で「妊娠後期の婦人」にも禁忌が追加されています。

妊娠後期には投与しないこと。
[妊娠後期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。また、他の解熱鎮痛消炎剤を妊娠後期に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)が起きたとの報告がある。]

NSAIDsによっては妊娠中の全期間に禁忌となっているものもある。
ボルタレン:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
ロキソニン:妊娠末期の婦人
ブルフェン:妊娠後期の婦人
セレコックス:妊娠末期の婦人
ハイペン:妊娠末期の婦人
バファリン:出産予定日12週以内の妊婦

ボルタレンは全期間禁忌である。
バファリンについては予定日12週以内と明確な週数の記載がありますが、ほかは妊娠末期とか妊娠後期とか、ちょっとニュアンスの違いを感じる。

ちなみにOTCの添付文書だと、
ロキソニンS:出産予定日12週以内の妊婦
イブ:出産予定日12週以内の妊婦
バファリンA:出産予定日12週以内の妊婦

OTCのほうが明確です。
とにかく出産予定日12週以内は禁忌と覚えておく。

カロナールは禁忌ではないので、やっぱりアセトアミノフェンは使いやすい。

妊婦とトリプタン

片頭痛は、妊娠適齢期の女性にしばしば見られる疾患である。
このため、妊娠が判明する前にスマトリプタンコハク酸塩(イミグラン)などの片頭痛治療薬を服用し、胎児への影響が問題になることは意外に多い。

薬剤の胎児への影響を考える際は、薬剤を服用した時点がまず重要なポイントとなる。
通常、妊娠週数は、妊娠成立前の最後の月経開始日を0週0日と設定して1カ月を28日間と計算し、40週0日を分娩予定日とする。
これは、月経周期が28日型で14日目に排卵し受精したと仮定しての設定である。
妊娠0週から3週の終わりまでの時期に当たる、受精後2週間以内は all or none periodと呼ばれ、薬剤の影響を受けた場合、着床しないで流産するか、完全に修復されるかのどちらかだとされている。
この時期は、金チオリンゴ酸ナトリウム(シオゾール)など残留性のある薬剤でなければ、服用した薬剤による催奇形性を考慮しなくてもよい。

4週から7週の終わりまでは胎児の中枢神経や心臓、消化器などの重要な臓器が発生する時期に相当し、胎児が薬剤の催奇形性に最も敏感な時期である。
この時期はできるだけ薬剤の使用を避けなくてはならない。
8週から15週終わりまでの時期も、胎児の重要な臓器の発生は終了しているが、性器の分化や口蓋の閉鎖はなお続く。
薬剤の催奇形性の影響は低下するが、引き続き薬剤の使用には慎重になる必要がある。
その後、妊娠16週以降は、薬剤の催奇形性で胎児奇形を起こすことはないが、薬剤が胎盤を通過して胎児側に移行しや すくなるので、胎児毒性に注意する。

スマトリプタンの催奇形性については、現時点ではそのリスクを高めるとの証拠は認められない。
妊娠12 週ごろまでにスマトリプタンを使用した妊婦の658人の新生児を調べた研究では、先天的な奇形の発生率の増加は見られなかった。
また、四つの文献のシステマティックレビューでも、妊娠中のスマトリプタンの使用が胎児や出産に有害な作用を及ぼすとの結果は認められていない。
ただ、スマトリプタンの添付文書には、「妊娠中の患者には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」と記載されている。
また、現在国内で使用されている他の4つのトリプタン系薬剤(ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタン)の添付文書にも同様の記載がある。

アセトアミノフェン(カロナール)は、妊娠時の鎮痛薬として用いられることが多く、頭痛ガイドラインでも妊娠時の片頭痛における使用が推奨されている。
米食品医薬品局 (FDA)の薬剤胎児危険度分類基準でも、危険度が2番目に低いカテゴリーBに分類されている。

妊娠したら片頭痛が治る?

妊娠によってエストロゲンの分泌が維持され、片頭痛が改善する場合があります。

妊娠して体質が変わるという話はよくある。

アレルギー性鼻炎を有する患者の約10%において妊娠を契機に鼻閉、水様性鼻汁、くしゃみといった鼻過敏症状が悪化・発症することが報告されています。
特に妊娠中期以降において、うっ血性鼻炎の傾向となり症状が悪化します。
これは女性ホルモン、特にエストロゲンによる鼻粘膜血管平滑筋の弛緩および自律神経受容体数の変化によると考えられています。

参考書籍:日経DIクイズベストセレクションSTANDARD篇

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