更新日:2016年10月25日.全記事数:3,169件.

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セフゾンをミルクに混ぜちゃダメ?


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セフゾンとミルク

セフゾンは鉄剤と相互作用があり併用注意となっています。
これはセフゾンのアミノチアゾール基が鉄とキレートを形成し、消化管からの吸収が阻害されるためです。

あと添付文書に「粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製品との併用により、便が赤色調を呈することがある。」という記載があります。
これもセフゾンとミルクに含まれている鉄分との相互作用ですが、ミルクに含まれている鉄分は鉄剤ほど多くないので、併用注意というわけではありません。

しかし、基本的に薬をミルクに混ぜるのは止めたほうがいいです。

セフゾンと鉄

鉄剤とのキレート形成による吸収低下の程度が特に大きい薬物として、セフェム系抗生物質のセフジニルがある。

鉄剤を同時投与した時にはセフジニルの血中濃度AUCは1/10以下にまで低下している。

一方で3時間後に鉄剤を服用した場合には、ある程度血中濃度AUCの低下は認められるが、統計学的に有意な差ではない。

この報告から、やむを得ず鉄剤を併用する際には、セフジニル投与後3時間以上の間隔をあける必要がある。

セフゾンとマグネシウム

セフゾンと制酸剤(アルミニウム又はマグネシウム含有)についても、相互作用の併用注意に、
「本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがあるので、本剤の投与後2時間以上間隔をあけて投与する。」
という記載がある。

まず鉄剤との相互作用では、同じに服用した場合にはセフゾンの吸収が約10分の1に阻害されます。
これはセフゾンのアミノチアゾール基が鉄とキレートを形成し、消化管からの吸収が阻害されるためです。

次に市販の胃腸薬のなかにもセフゾンと相互作用を起こすものがあります。
具体的には多くの市販胃腸薬に配合される制酸成分が相互作用の原因となります。

セフゾンの添付文書には、併用注意の薬剤の一つとして「制酸剤(アルミニウムまたはマグネシウム含有)」が記されています。
これはセフゾンとマーロックス(一般名:水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム配合剤)を同時服用した場合にセフゾンの吸収が約40%減少したという海外での報告が根拠になっています。もし併用する場合には、2時間以上の間隔を空ける必要があります。

この吸収阻害の機序はよくわかっていません。
セフゾンは、鉄とはキレートを形成しやすいものの、マグネシウムとは親和性が低く、また、アルミニウムとも錯体を形成しにくいため、錯体形成が吸収阻害の原因とは考えにくいといえます。制酸剤が消化管粘膜に被膜を形成することが原因とも考えられます。

また、鉄剤も制酸剤と併用することで吸収が低下します。
鉄は胃内で胃酸により鉄イオンになり、主として十二指腸粘膜から吸収されますが、制酸剤の投与で胃内が高ph状態になると、鉄はイオン化された後に不溶性の水酸化鉄コロイドを形成してしまい、吸収しにくくなります。
鉄剤服用中には胃の不調を起こしやすいので、胃腸薬の服用をするときに、少なくとも2時間以上の間隔を空けることが必要です。

セフゾンの特徴

黄色ブドウ球菌、レンサ球菌属などに強い抗菌力。
インフルエンザ菌に活性劣る。

セフジニルは鉄剤との同時併用で、腸管内において錯体が形成され、吸収が低下すると考えられています。

同時併用した場合のセフジニルのAUCおよびCmaxは、セフジニル単独投与時に比べ、それぞれ92%および91%低下します。

そのため、併用は避けることが望ましいです。

やむを得ず併用する場合には、セフジニルカプセル投与後3時間以上間隔をあけてから鉄剤を投与します。

3時間の間隔を空けて鉄剤を投与した場合のセフジニルのAUCおよびCmaxの低下は、36%および25%と報告されています。

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